2016/08/27

「電気で走るクルマのひみつ」~EV・PHEV~ もちづきかつみ他

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「電気で走るクルマのひみつ」~EV・PHEV~
もちづきかつみ他 2015/09 学研パブリッシング ハードカバー p128
No.3772★★★☆☆

1)こちらもこど向けの本。ちゃんとした漫画だ。内容は表題の通りだが、これは三菱自動車工業株式会社の協力というか、ほとんどパブリシティーの世界である。書かれているのは、三菱のEVの歴史と、iMiVE、それにアウトランダーPHEVのことばかり。

2)そういえば、今回のクルマ選びで、参考までに三菱のお店に行ってカタログをもらってきたのだった。なにせRV仕立てのアウトランダーと、軽自動車ベースのiMiVEでは、我が屋の用途にはフィットしないので、そのままになってしまっていた。

3)そうか三菱も頑張っていたんだなぁ。だけど、今回のデータ改ざん云々騒動で、三菱は日産の軍門に下ることになってしまった。企業としての開発能力はあってもその資金が回らなくなるだろう。日産としては、これらの技術を上手に育ててくれるのだろうか。

4)電気自動車とはいえ、iMiVEは軽自動車だし、補助金があるからなのか、ちょっと高すぎると思う。あの値段なら、プリウスに行ってしまう。アウトランダーも、RVが好きな人たちなら買うかもしれないが、最初から私などは用途で外れてしまう。それに値段がなぁ。

5)現在はこの二車種だけが目立っているが、過去にはいろいろと試作車も作ってきたみたいで、なるほど三菱だって、やるときはやるぜ、という姿勢を保っていたのだった。だが、それが、キチンとした企業体質まで成長していなかったんだな。

6)この本自体は、いろいろ脚色しているが、結局は自己PRの一冊であり、場合によっては、私のように、まんまと一杯食わされた、とだまし討ちにあったような気分になる読者もいることだろう。

7)電気自動車といいつつ、結局は、夜間電力などにおいて東京電力のPRなどをするなど、見極めが悪い一冊。再生可能エネルギーには限界がある、ということを繰り返し述べている。それはそうだとしても、その姿勢が、結局は、自社の製品にも甘さがでているように感じられる。

8)全ページ、ネットで読める。

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「未来のクルマができるまで」 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI 岩貞るみこ

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「未来のクルマができるまで」 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI岩貞 るみこ (著) 2016/06 講談社 単行本: 176ページ
No.3771

1)私は漫画も好きではないし、小説も好きではない。あまりに作られたようなフィクションは最初から願い下げなのだ。しかしながら、この本はなぜか最初から最後まで全部読んでしまった。もちろん、これは漫画でもなければ、小説でもない。厳密に言えばノンフィクションではない。しかしながら、現実の果実として、ミライという現車が残る。

2)この本を書いているのはノンフィクション作家にして、モータージャーナリストの女性である。その女性の視点というところが、この本の成功の秘訣だったかもしれない。想像力が日々衰えつつある我が脳裏にも、まざまざと漫画のような図面が次々と現れて、すっかり最後まで付き合ってしまった。

3)そもそもこの本は、子供向けの本である。その証拠に、文章の一字一句にルビが振ってある。私向きだったのはこのせいかもしれない。小難しいことはもういい。どうせ読んでもわからないのだ。できればわかりやすく、印象深く教えてほしい。そういう我が要求に、この本はキチンと答えてくれた。

4)この本の主人公である、水素自動車FCHVミライ。そこまでたどり着くまでの道のりが、いくらダイジェストでデフォルメされているとはいえ、実にわかりやすく説明してあった。もちろん、これがすべてではなかろうし、多少は美化もされているだろう。企業秘密の部分もあるに違いない。それでもやっぱり、すごいなと思う。

5)まぁ、クルマに限らず、他のITや電子機器の開発にしても、きっと同じような苦労話はどこにでもあるのだ。別段にミライ開発にだけ起きたことでもなかろう。しかし、誰もやったことのないことを、とにかくみんなでやってみよう、と努力する姿には、素直に感動する。落涙すらする。

6)ドイツ車をべた褒めし、日本車を古いたたせ続けてきた徳大寺有恒が、最後の最後、なくなる直前に、ようやく認めたミライ。そのクルマは、ゴルフを超えた、本当の未来であってほしい。

7)今すぐ私がこのクルマに乗ることはできない。いくら200万の補助金つきとはいえ、500万円を超すようなお買い物は、私にはできない。しかし、この技術はきっと、近未来的に下がってくる。もっと身近なものになるに違いない。

8)私が生きている間に、この手のクルマに乗ることができるかもしれない。それこそ人生最後の一台になるかもしれないのだ。そういう夢を、還暦男にも持たせてくれたミライに感謝する。そして、技術する人々すべてに感謝したい。

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「なぜ、トヨタは700万円で『ミライ』を売ることができたか?」-技術革新のメガトレンドが市場構造を変える 井熊均他

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「なぜ、トヨタは700万円で『ミライ』を売ることができたか?」-技術革新のメガトレンドが市場構造を変える
井熊 均 (著),    木通 秀樹 (著) 2015/09 日刊工業新聞社 単行本: 176ページ
No.3770★★★★★

1)いますぐクルマを選べと言われたら、今までのディラーとの付き合いから、まずは新プリウス4が候補に挙がるだろう。だが変革を選ぶとするなら、現行リーフが浮上する。ガチンコ対決である。あとは、ナビや冬タイヤ、そして営業マンたちの出してくる条件によって、どっちもあり、である。

2)車検時期に合わせて、あと一年後のクルマ選びとなるなら、今冬登場するという次期プリウス4PHVがまずはトップに来る。しかしながら、こちらも現行リーフの上位機種がガチンコでデハッってくるだろう。

3)あんまり未来はわからないが、一回車検を通して3年後のクルマ選びとなれば、意外と、大きくなって登場すると言われている次期アクア2が本命かもしれない。そして、そこにまたもやガチンコでぶつかってくるのは、次期リーフの改良版。性能的にもセールス的にももっとこなれてくるだろう。

4)しかし、それでも決まらず、もう一回車検を通して、5年後となれば、おそらくミライ、およびその後継車がメインに踊りだすはずだ。水素自動車に、電気自動車、プラグイン・ハイブリッドの三つ巴になること必至である。

5)ミライはまだまだ高い。そして使い勝手は不明である。補助金を入れて500万円なら、ゴルフGTIや、アウトランダーPHEVが視野に入ってくる。なかなか面白い選択ではあるが、価格帯は、私の手にあまる。これらはもっともっと当たり前のレベルまで下がってこなければならない。

6)主戦場の2~3KKY台に車両価格が下落してきてこそ、本当のクルマ選びが始まるだろう。

7)あの徳大寺有恒は、最後の「クルマ選び」で、ミライについての夢を語って、その40年の歴史を閉じていった。ミライはやはり、日本と言わず世界のモータリゼーションの未来を指し示すクルマになりうる可能性をもっている。これからも注目していきたい。

8)しかし、それにしても、それを我が人生の最後の一台とするかどうかは微妙なところである。おそらく5年後あたりには、セミ・ミライやミニ・ミライのような小さな水素自動車も登場するに違いない。そういうのがきっと我が家にやってくるのではないだろうか。

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「人工知能と21世紀の資本主義」サイバー空間と新自由主義 本山美彦

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「人工知能と21世紀の資本主義」サイバー空間と新自由主義
本山 美彦 (著) 2015/12 明石書店 単行本 313ページ
No.3769★★☆☆☆

1)人工知能という単語で引っかかってきた一冊。タイトルに人工知能と語ってはいるものの、そこに特化しているわけではなく、この50年来のIT技術の進化にともなるゴシップを、ひとまとめにまとめたもの。

2)1943年生まれの京都大名誉教授ということなので、それなりの重鎮なのであろうが、専攻は世界経済論とかで、IT世界へのアプローチもおざなりだ。ITが好きで好きでたまらない、というオタク感はまったくない。むしろ、虫歯で泣いている子供を、歯科椅子に乗せて、さて治療でも始めようか、という、クール感、ある意味、そっけなさが目立つ。

3)もっとも人工知能と言えば、単にそれだけが存在しているわけではないのだ、その歴史全体が必要になるわけだから、著者のアプローチが間違っているわけではないのだが、むしろ間違っているのは、内容ではなくて、タイトルであろう。タイトルは著者の意志というよりは、編集者や出版社の意向が反映されることが多い。

4)最後にビッドコインについての論究があるなど面白いが、全体としてはおざなりな一冊。で、あなたは何をしたいの。どこに属しているの。と、読んでいて、何度も何度も聞き返したくなる一冊。いわゆる学者さんの手慰みなのだろうか。

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「2016年版 間違いだらけのクルマ選び」島下泰久<19>

<18>からつづく

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「2016年版間違いだらけのクルマ選び」
島下 泰久 (著) 2015/12 草思社 単行本(ソフトカバー) 256ページ 目次
★★★★☆

<19>旧車の欠点

1)一体全体、マイカーのモデルが古くなった場合の欠点を挙げてみる。
・見栄えがしない。見栄を張れない。注目されない。嫌味を言われる。傷が多くなる。装置が時代にマッチしなくなる。ナビがいよいよ古くなる。タイヤを交換しつづけなければならない。下取り価格がどんどん下がる。飽きてくる。故障が多くなる。ほかのモデルが気になり始める。

2)では、良い点も挙げてみる。
・体になじむ。人馬一体化がすすむ。ローンの残高が減る。希少価値が高くなる。走り方が上手になる。自分のキャラクターの一部となる。満足するとほかのモデルに浮気する気がなくなる。多少の傷は笑ってすますことができる。自分の中のクルマの基準が固まってくる。

3)私のクルマの選択基準の一つは、10年10万キロである。それだけ走れるクルマ。それだけ飽きずに乗れるクルマ。家族環境の変化に対応できるクルマ。それが大きな基準となっている。しかし、これがなかなかクリアされることはない。なぜか。

4)どこかここかがヘタってくる。特に足回り。ボディの多少の傷は諦めもつく。装備の劣化も読み込み済みだ。家族の変化もある程度は対応できなくなる。ただ、足回りの、あのガタガタとなってくるのには参る。腰が痛くなるばかりではなく、耳にも悪い。心にも悪い。いかにも、ボロクルマに乗っているなぁ、と、劣等感にさいなまされる。

5)どうやら、足回りも、いろいろ改良する方法があるようだ。技術者やクロートなら、そんなことは朝飯前だろうし、また、その改良が楽しいからこそ旧車を安く買う、なんて人もいる。そんな人は、本当にうらやましい。

6)しかし、私にそれができない。物置小屋程度のDIYなら、むしろ私も積極的に遊びたい。クルマだって、多少の装備なら交換もする。しかし、ものごとは命にかかわる自動車である。高速道路でどのような環境に置かれるとも限らない。その時、私は自信をもって、そのクルマに乗り続けることはできない。

7)それに、私の業務上、さぁ出発、という時に故障でエンコと、ということは許されない。最低限、走る、曲がる、止まる、のクルマの機能をはたしてくれないと困る。あまりぜいたくなことは言わない。とにかく、まずはクルマであってくれればいい。

8)そういう基準でいうと、私の乗ってきたクルマは、9年、7年、11年、というサイクルだった。若い時の中古や軽は、もっと短くて、2年とか4年なんてのもあった。10年乗ることは、ある意味至難の業だ。

9)10年以上乗ることは可能である。それはメンテナンスを続ければいいわけで、現在の日本車は十分それに耐えてくれる。しかしそれには経費がかかる。場合によっては、目が飛び出るような出費になる時もある。それをどう見るのか。旧車が好きで好きでそれを乗り次いでいくことに快感を覚えるのか。それとも、経費を見比べて、安価な新車を考えるのか。

10)若いときはいざ知らず、このところ中古を買おうとしたことはない。ドイツ車の人気が高く、新車は無理だから、3年落ち、5年落ちの中古を、何度も何度も見に行ったことがある。しかしながら、いつも思うこと。なんでそれまでして、そんな中古を買わなければならないのか、ということ。中古は中古、ヘタっているところは必ずあり、もし所有しても、耐用年数はそれなりに縮まっているのだ。少なくとも新車の乗り心地ではない。

11)はてさて、そんなことを考えながらぼーっとしていると、今目の前にあるこの6年6万キロの旧車は、どうなのか。あまりに宙ぶらりんの位置にいる。このまま下取りに出してもイイ値はつかないだろう。まだまだ飽きたとは言えないが、たしかに装備やスタイルに新鮮味を感じなくなってはいる。

12)でも、座席に座れば、黙って走り出してくれるし、大体において最近は燃費がリッターあたり2キロ程度増えているのだ。これはどうしたことか。エンジンやバッテリーがなじんできたのか。こちらの運転を読み込んで、人馬一体化が進んでいるのか。あるいは、自慢じゃないが、私の運転技術が上がってきたのか。正直いうと目立つ不満は、ないのだ。

13)今回、突然浮上したクルマ選びは、他律的なもの。偶然、そのような立場に立たされた。ああ、この際だから、たまにクルマ情報もブラッシュアップしておかないとなぁ、とちょっと首を突っ込んでみたら、これがまた、面白い。実用の世界でありながら、きわめて趣味的な世界。夢を掻き立ててくれるだけではなく、現実的にカネを要求してくる。とても特殊な存在なのである。

14)今回のクルマ選びの結論はもうでている。もう一回車検を通す。そして場合によっては、さらに車検をもう一回通す。そうすると、9年9万キロ、11年11万キロとなる。これでこそ、このクルマを買った時に、女房殿にお約束した10年10万キロ、オレは満足じゃ、買ってくれ~~、という悲鳴に似た請願も達成されるというものである。

15)今回の、私の心は確かである。多少のことは我慢しよう。悪いところは修理しよう。傷や損傷はリペアしよう。乗り方を研究しよう。新車を無理に見せびらかすよりも、丁寧に長年自車を乗り続けていることを自慢しよう。そして、ハイブリッドのバッテリーがどのように長持ちしたのかをリポートし続けようではないか。

16)決意は固いが、いつどんな時に、突然、買い替えのチャンスがやってこないとも限らないのが、このモータリゼーションの世界である。そのためには、今後も、クルマ情報は常にブラッシュアップしつづけよう。ただ、それは、現実的に、いつどうなってもいいように、準備をしておく、というだけであって、浮気心に火をつけるようなものであってはならない、と自制する。

つづく

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