迷惑メールは誰が出す?
「迷惑メールは誰が出す?」
岡嶋裕史 2008/10 新潮新書
Vol.2 No.556 ★★★★☆ ★★★★☆ ★★☆☆☆
最近でる本のタイトルはツカミが多いが、この本は最初から最後まで、このテーマで真面目に専門的に解説してくれる。もともとこの人の本は真面目な本が多い。専門家でもなければ、真面目な人間でもない当ブログにはちょっと不似合いだが、しかし、「迷惑メールは誰が出す?」というテーマは重要な関心事だ。
似たようなテーマでは、谷脇康彦の「インターネットは誰のものか」に一脈通じるテーマであり、個人ユーザーとしては、いつも増加するスパムには迷惑しているので、なんとかしてほしい、とはいつも思っている。一番の対策は、メールを有料化すればいいのだろうが、それでは一般ユーザーのメリットも大幅に削減されてしまう。
最近はメールソフトもプロバイダも、スパムをはじくさまざまな手段が発達してきたので、実際にはそれほど迷惑していないが、ただ、インターネット全体のトラフィックの増大にはほんとに困ったもんだ、と私なりに悩んでいる。私個人が悩んでも何にもならないが、しかし、逆にここにこそ次なる進化のテーマが潜んでいるようにも思う。
よくよく考えてみれば、Eメールとしてたどりつくものだけがスパムとは言えない。ひょっとすると、場合によっては、こうして私が書いているブログ自体がトラフィックを増やしているわけで、誰かさんにとっては、知らず知らずにスパムになってしまっている可能性もゼロではないのだ。もちろんそうではないことを願うが・・・ (*゚ー゚*)
こうして迷惑メールという言葉を広義の意味でもスパムと読み替えてみれば、今回ブログのサービス先を変更したのも、このスパム問題がきっかけになったと言えないわけではない。ブログの巡回ソフトや自動レス機能(正式になんというか知らないが)が増えてきて、実際には不要な情報が複製、偽造、乱発されていて、本当に重要な情報が埋もれてしまう事態も発生することになってしまっている。
思えば、乱雑に散らかった我が机の上と同じような状態で、必要のない情報はどんどん消去し、重要なものだけがくっきりと浮き立つようなシステムづくりが必要になるのだろう。とにかくそう言った意味では、この本はまじめに「迷惑メールは誰がだすのか?」についての対策を考えている。
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