進化するグーグル 世界を掌握する”未来戦略”
「進化するグーグル」 世界を掌握する”未来戦略” 林 信行2009/1 : 208ページ 青春出版社 | |
Vol.2 No.553 ★★★★★ ★★★★★ ★★★☆☆
やっぱり気になるグーグルの進化。ちょっと目を放していると、何か別なサービスが始まっている。これからも大注目。グーグルという企業の稀有性、重要性は今さら確認するまでもないが、この本にざっと目を通して気になるところは、「閉ざされたSNSの世界をオープンに」p153あたりか。
これまでSNSは、インターネットの人気サービスであるにも関わらず、閉じられたコミュニティーでのやり取りに制限されるために、グーグルからの検索ができず、せっかく集約した知識が活かせずにいた。
使っている間は便利で楽しいが、後になってから蓄積した知識を再び引き出そうとすると、なかなか大変だった。
それが、グーグルがOpen SocialというSNSの基盤技術を用意し始めたことで、これからはSNS内の情報についてもグーグルの技術を使って検索できるようになる可能性が出てきた。
ただし、これはもちろん、SNSの外側からだれでも情報を検索して見られる、ということではない。あくまでもSNSの参加者が、自分が見る権限を与えられている情報を検索できる、というだけのことだ。
しかし、それだけもこれまで遊びという側面が強かったSNSを、ビジネスにも使える道具に変える重要な要素だろう。p155
たしかに私も、某巨大SNSを初め、英語版や、有料版、ブログを設定すると自動的に登録されてしまう友達ゼロの無名SNSまで、さまざま登録してはいるが、横断的な活用はできていない。すでにインフラ化しているサービスではあるが、私は個人的には限界を感じて久しい。だからこそ、ブログサービスのほうでなんとかしたいと奮闘しているのだが、それもまた一難ある。(゚ー゚;
この部分の改良を望んでいるユーザーは多いだろう。これからもどんどん変化していくだろうが、一体、どう変わっていくのか大注目していたい。この改良によって、個人的にはますます使いにくくなるかもしれない。ググるのは楽しいが、ググられる側になった時、自らの個人情報をどこまで露出するか微妙なところ。私は自分についての情報はある程度制御できるかもしれないが、個人的な人間関係がオープンにされるのは歓迎しない。自分で統御できなくなるからだ。
昔の悪友は、20年前の私の異性関係をSNS上で暴露したりしたから、現在の彼とは絶交状態。たまたまその情報は私の機能で削除できたからいいけど、もうあんな思いをしたくない。もし削除できない情報が永遠に残って、共有情報としてSNS上でググられるようになったら、それは地獄だ。もちろん、ググる側になれば、スキャンダルのネタはごろごろしていることになるから、楽しいだろうけれど、あまりいい趣味とはいい難い。
むしろ、自らコントロールできる情報に限定して、最初からブログ上でオープンにしてしまったほうがよいのではないか。そのほうが、あとから削除もできるし、訂正することもできる。このところ、私はSNSの参加には消極的だ。
ところで、当ブログ<2.0>も、Googleのブログ検索にひっかかり、そこからアクセスしてくれた人たちが到着するようになった。また、最近Googleブック検索で、思いがけない記事を発見したりした。ますます便利になるのかならないのか。とにかく、当分Googleの動きからは目が離せない。
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