レヴィ=ストロースの庭 <2>
<1>よりつづく
「レヴィ=ストロースの庭」 <2>
港千尋 2008/11 NTT出版 単行本 127p
★★☆☆☆ ★★★☆☆ ★★★★☆
レヴィ=ストロース。1908年11月生まれ。100歳。なんという慶賀であることか。10年前に愛知万博準備雑誌の取材のおりに撮影された写真がもとになって、出版された。カラーやモノクロ(BWというらしい)の写真が美しい。
レヴィ=ストロースというと、魅力満載なのであるが、どうも難解っぽくて近寄りがたいところがあったのだが、このコンパクトや写真+エッセイ集は、レヴィ=ストロースをとても身近なものに感じさせてくれる。ヘルマン・ヘッセの「庭仕事の楽しみ」を思い出した。
当ブログ<1.0>では、「チェロキー」というカテゴリ名のもとで、ネイティブ・ピーポーや文化人類学にすこしでも踏み込んでみようと試みたが、途中で引き返してきた。心構えができていなかったことと、時間が少なかったこと、そして、他のカテゴリを優先して片づけてしまわなければならなかったことが原因だった。
始まったばかりの<2.0>においては、なにはともあれ、時間はたっぷりある。コンシャスネスをもっと身近に引き寄せようというのであれば、今回、こちらのテーマはかなり重要度を増してくる。ただ難点としては、他のカテゴリとのインターフェイスが、まだ明確になっていないところがある。
100歳のレヴィ=ストロースにネイティブ・アメリカンの話を聞くことがあったとしても、それで当ブログの掲げているテーマが終結するこことはない。当ブログが、今、目の前にしているのは、21世紀の「デジタル・ネイティブ」な人々なのだ。文化人類学というよりは、社会学といったほうがより近いだろうが、おなじ「科学」なのであれば、どこかでシームレスにつながりうる可能性があると予測する。
この本、実に美しい。そして、自分の手の届く範囲に、この地球すべてが存在しているかのような安堵感がある。
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