英知の辞典<21> 心理学
<20>からつづく
「英知の辞典」<21> 心理学
(単行本) OSHO, スワミ・アナンド・ソパン 1996/05 めるくまーる 単行本 579p
「心理学」 PSYCHOLOGY
人間は確かに生物(バイオ)コンピュータだが、何かそれ以上のものでもある。人々の99.9パーセントについて、彼らはたんなる生物コンピュータで、それ以上のものではないと言うことができる。一般的に、人は肉体と心(マインド)でしかないが、そのどちらも寄せ集めだ。瞑想のなかに入ってゆかないかぎり、人はそれ以上のもの、肉体と心を超えたものを見つけることができない。
心理学者、とりわけ行動心理学者たちは、半世紀にもわたって人間を研究してきたが、彼らはふつうの人間を研究したのであって、もちろんその主張は自分たちの研究から証明されたものにすぎない。ふつうの人間、無意識な人間は、自分のなかに心身の複合体以上のものを持っていない。肉体は心の外面であり、心は肉体の内面だ。どちらもある日生まれ、ある日死んでゆく。
だが、何かそれ以上のものもある。その何かそれ以上のものが人間を目覚めた人、<光明>の人、ひとりの仏陀、ひとりのキリストにする。だが、パヴロフ、スキナー、デルガドやその他の人たちは、仏陀やキリストを研究することができない。彼らの研究は無意識の人間についてのものであり、もちろん無意識の人間を研究したときには、彼らのなかに何ひとつ超越的なものを見つけることはできない。超越的なものは、無意識の人間のなかでは潜在性、可能性としてしか存在しない。それはまだ実現されていないし、まだ現実のものにはなっていない。それを研究することができないのはそのためだ。
それはブッダのなかにして初めて研究することができるものだが、それでもなお研究することはきわめて難しく、ほとんど不可能に近いと言える。なぜなら、ブッダのなかで研究されるものもまた彼の行動だろうからだ。それ以上のものはないと決めてかかっていたら、すでに結論を出していたら、あなたは彼の行動のなかにさえ機械的な反応だけを見て、彼の自在な動きを見ないだろう。その自在な動きを見るためには、あなたもまた瞑想の参加者にならなければいけない。
心理学は、瞑想がその基盤になって初めてほんとうの心理学になることができる。「心理学 psycology」という言葉は「魂の科学」を意味する。現代の心理学はまだ魂の科学になっていない。 I AM THAT p334
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