化粧する脳<1>
「化粧する脳」 <1>
茂木健一郎 2009/03 集英社 新書 189p
Vol.2 No.573 ★★☆☆☆ ★★★★☆ ★★★☆☆
化粧する脳、とは、これまた変わったタイトルの本だなぁとは思うが、もともとこの本の基礎となっているのが、カネボウという化粧品会社との共同企画であってみれば、なるほどと納得したり、なんだかなぁ、と呆れてみたり。
書店に行ってみれば、茂木健一郎の本もたくさんあるが、いわゆる脳科学とやらの本が平積みになって、所狭しと他書を圧倒している。なにやら、これは「ブーム」なんだな。なにがかんでも「脳」につなげなければ、出版プロジェクトが成立しない、とばかりに、脳、の文字が躍っている。
心の時代があったり、健康の時代があったり、スピリチュアルの時代があったり、どうやら、現在は「脳」の時代なのかもしれない。なんだかなぁ、と、ちょっと白けた気分。他書のことはいざ知らず、もともと本格派であるだろうと思っている著者の本のレベルは下がってほしくないもんだ、と独り言。
テーマがテーマだけに、孤立したり、独尊的になってしまう可能性があるなかで、著者は積極的に全方位にネットワークを広げており、自らが属するソニーネットワーク以外にも、さまざまな企業に協力体制をつくり、そのブームの仕掛け人の一人となっていくことは、楽観的に考えることができれば、それはそれで素晴らしい。
だがやっぱり、こちらの本も精読、再読の必要を感じるような本ではなかった。
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