アウトサイダー<4>
<3>よりつづく
「アウトサイダー」<4>
C.ウイルソン , 福田 恒存 , 中村 保男 1957 紀伊国屋書店 333p
再読してみれば、この本も実に面白い。本好きにはたまらない魅力がある。皿洗いをしながら、大英図書館に通いづめ、あらゆる本を読みこんだウィルソンならではの濃~い魅力がある。場合によっては、「私が愛した本」に匹敵するか、あるいは時代背景を考えたら、それさえも凌駕するガイドブックにさえなっている。
しかし、であればこそ、「この本は読むに値する。ただ読むだけだがね、学ぶ価値はない。」と斬って捨てるOshoの言は重い。
インターネットが発達し、図書館ネットワークが発達した今、21世紀の人間は、なにも大英図書館に通い詰める必要はない。そのために生活を犠牲にして、皿洗いの毎日に任ずる必要はない。そしてまた、異文化の統合は、天才たちの読み込み作業を必要とせず、ある程度のプラットフォームはすでに提出されているのだ。
で、結局、Oshoの場合は「私が愛した本」の次に「神秘家の道」が用意されているが、ウィルソンの場合は、それがない。「アウトサイダーの道」をウィルソンが、どう歩んだかが、本当は問われなくてはいけない。
いや、同じ1931年生まれのウィルソンとOshoを比較検討しているだけでは、結局は「神秘家の道」とはならない。実に危なっかしい道行きだ。問われるべきは、ウィルソンでもなければ、もちろんOshoでもない。問われるべきは「私」だ。当ブログも「(仮称)ブッタ達の心理学」を、いずれはビヨンドしていかなければならない。
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