聖なるマトリックス
「聖なるマトリックス」 世界とあなたを変えるための20のカギ
グレッグ・ブレーデン /福山良広 2008年04 ナチュラルスピリット 単行本 294p
Vol.2 No.593★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆
この本は当ブログ<2.0>の中にメモされるべきなのか、<1.0>のバックヤードで控えてもらうべき本なのか、ちょっと判断はしかねるところ。もし店頭に並んでいるだけなら手にとって数ページめくるだけで終わってしまうだろうし、購入することはないだろう。でも、身近な公立図書館の一般開架のなかにあるのなら、やはりひととおりは目をとおしたくなる一冊と言える。
当ブログも、多少おっとり刀ではあるが、トンデモ本にも手をださないわけでもなく、「アガルタ探検隊『必携本』を探せ(暫定版)」なんてところにひとまとめにしておいた。浜の砂子は尽きるとも、世にトンデモ本のタネはつきまじ、ってことで、探索範囲を広げれば、かぎりないジャンク本もないではない。だが、読み手としての、時間も、空間も、オーバーフローしてしまう。中年(そろそろ初老かな・・)図書館フリークとしては、まぁ、おっかけにも限度がある。 「聖なるマトリックス」。なんともタイトルがイカしている。THE DIVINE MATRIX。なにごとかあらん、というこのタイトルだけで、もう存在感の80%は獲得しているのではないだろうか。いまどき出る本なら、2012年がどうしたの、アセンションがどうしたの、と、つながっていきそうなのだが、その傾向性がまったくなさそうなのが、この本の持ち味で、当ブログとしては高感度アップの一票をいれたポイント。だが、その手のグルービーたちには、ちょっともの足らない部分かも。 では、客観的にこの本を観察するという他人行儀ではなく、「(暫定)カビールたちの心理学」的見地からこの本を見た場合、どうであろうか、と考えた。本体となるボディの部分は、これでいいのではないだろうか。これだけすっきりとまずまずなイケメンぶりと統合度を示されれば、まずはケーキの台はできた、ということだろう。
しかし、「(暫定)カビールたちの心理学」的見地から考えれば、まずはなぜに「かもめのジョナサン」は飛行訓練をはじめるのか、というポイントが、いまいち弱い。なぜに「聖なるマトリックス」を目指すのか、という導入項のインパクトが弱すぎる。なぜに「聖なる」地平えと旅立つのか。そのモチベーションがいったいどこからやってくるのか、という点については、アメリカン的風土を借りていることは分かったが、人間的初発の「発菩提心」がよく見えてこない。
それと、当ブログでも「マジックナンバー7」については、まだこまかく踏み行ってはいないが、「聖なるマトリックス」の「20のカギ」というところがなんとも情けない。ヌメロジー的に言って、この20よりも、21にした方がカッコよかったのではないだろうか。かのカビールなども、さりげなく「マジックナンバー7」のパワーを援用している。
ラマイニー 1
3 ひとりの創造主が家を建てた。14層の場所を創った。「宗教詩ビージャック」p16
この14は、7+7の伝統的宇宙観を借りているわけだが、「聖なるマトリックス」も、もうすこし秘められた伝統とのすり合わせを行えば、パワーはアップするだろうに、ちょっと惜しい感じがする(笑)。
そして最後の「トゥリーヤ」としての表現として「THE DIVINE MATRIX」というスローガンの一本槍では、なんとも心もとないのではないか。ここはなんとか手を変え品を変え、48手(49手でもいいが)、あらゆる複合構造を練り上げて欲しかった。
巻頭言のジャラルーディン・ルーミーの引用や「信心銘」p20や様々な文献に触れるあたり、そして「コンタクト」や「スターウォーズ」などの多くの映画をイメージを借りるあたりは、なんともその努力はわかるのだが、次第にオリジナリティに欠けていく論旨になってしまっているのではないだろうか。
この本を読んでこの本を批判することはそれほど難しくはない。しかし、ここでは図地反転させてみれば、わが「(暫定)カビールたちの心理学」とはなんなのかが、ほのかに見えてくる効果がある、ということが分かった。
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