図書館利用の達人 インタ-ネット時代を勝ち抜く
「図書館利用の達人」 インターネット時代を勝ち抜く
久慈力 2008/11 現代書館 単行本 201p
Vol.2 No.699★★★★★ ★★★★★ ★★★★☆
この本が主張していることのほとんどは、当ブログが主張していることであり、この本に展開されているサービスが提供されていることによって、当ブログが存在していると言えることになる。「達人」とか「勝ち抜く」とかの言葉は、必ずしも当ブログのセンスではない。当ブログなら、「図書館利用の常識---インターネット時代を分かち合う」というようなタイトルになるに違いない。しかし、それでは、一般消費者に購入を訴えかける新刊本のタイトルとしては、弱すぎるのだろう。せめて「インターネット時代を生き抜く」程度にしなくてはならないか。
インターネットと図書館、というキーワードがなければ、当ブログは存在しない。しかし、これに、プラスαが必要だ。著者のプロフィールは奥付にこうある。
久慈 力(くじ つとむ)
インフィクション作家。歴史研究家。日本史、世界史をユーラシア規模、グローバル規模でとらえ返し、これまでの自国優先、自民族優先の歴期観の見直しを目指す。あくまでも客観的な事実の積み重ねにこだわり衆目の納得するような歴史の構築を目指す。 p203
「日本史、世界史をユーラシア規模、グローバル規模でとらえ返し、これまでの自国優先、自民族優先の歴期観の見直しを目指す。」 その言やよし、と思うが、当ブログのテーマはもうちょっと違っている。地球上の各地域の、自らの精神性優先、を見直す、というのが当ブログのテーマだ。「地球人スピリット・ジャーナル」とは結果的にいきついたタイトルではあるが、当ブログとしては強いメッセージを込めているつもりだ。
著者はこの40年間に、数十万冊の本と数十万冊の雑誌に目を通しています。あるいはそれらを利用しています。目を通す、利用するといのは、わたしの場合、読みこなすという意味のほかに「コピーの必要なページをピックアップして、その部分をコピーを取る」という意味になります。著者の場合、大部分は後者のほうです。ストーリーの流れが大事なフィクションを読んでいるのではないので、必要な部分だけピックアップし、それを原稿に書く際に、自分なりに消化吸収して、運動や著作に利用できればよいのです。
著者が目を通した50万冊以上の書籍、雑誌のうち、自分で購入したものは、おそらく1万冊にも満たないでしょうから、98%は図書館利用によるものです。著者にとって図書館がいかに重要なウェイトを占めているかがわかるでしょう。 p12
「膨大な本を読んだが、10万冊までは数えた」というOshoだが、当ブログはこの3年間ちょっとで2000冊弱。利用したり、コピーをとったり、銀行の待ち時間に読んだ本をまぜたとしても年間1000冊行くことはないだろう。だから、生涯10万冊読むことはないだろうし、ましてや50万冊を利用することはないと思う。だが、著者が50万冊を豪語する限り、人間として、この程度までは利用可能なのだろう。
本書においては、地域の市立図書館、県立図書館のほか、大学図書館や国会図書館の利用法を伝授する。当ブログはこれらのほかに、地域のコミュニティセンター付属のほんとに小さな図書館や、個人図書館、あるいは一般書店や、古書店、ネットオークションなどを利用しながら、ブログを書いている。国会図書館についても、すでに複数回利用している。
コンテナとしてのインターネット、コンテンツとしての図書館のほかに、当ブログでは、コンシャスネスとしての意識、というテーマに行きついたところである。著者にとっては歴史観、というのが目下の図書館利用の目標だろうが、当ブログにおいては、「地球人スピリット」探索が、目下のターゲットである。
なんにせよ、インターネットの発達とともに、図書館サービスの進化には、多いに感謝している。あとは意識のインテグラルが、どのような形で立ちあがってくるのか、に関心をもって、整理を進めている当ブログである。
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