読書は1冊のノートにまとめなさい
「読書は1冊のノートにまとめなさい」100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング
奥野宣之 2008/12 ナナコーポレートコミュニケーション 単行本 211p
Vol.2 No.700★★★☆☆ ★★★★☆ ★★☆☆☆
30万冊ほど売れたとされる「情報は一冊のノートにまとめなさい」の続編だけに、どこか二匹目のドジョウを狙っているようなお手軽さは否めない。しかし、その一冊目は立ち読みで手に取っただけだし、二冊目だからと言って面白くない、とはいいがたいだろう。
この本についても私は基本的に賛成だ。読書ノートは何度も作ったが、私の場合は、あとから読み返した場合、あまりの速度の速記なので、自分でも判読不明な文字にたびたびであうことがある。文脈に自信はあったとしても、文字の形には自信がない。
その点、この読書ブログは、手書きするよりキーボードを叩いたほうが早いので、私の場合は「読書は一つのブログにまとめなさい」という方が正解ということになるだろう。少なくともワープロ文字なら、あとで自分でも判別できないような文字になっている、ということはないし、誤字脱字、文脈の乱れも、後でスイスイ直せるところが、ブログのほうが一歩進んでいる、と思える。
ましてや100円ノートがいらないばかりか、ブログならアフェリエイトが発生するので、当ブログの場合、月に数百円から数千円のキックバックがある。有料ブログサービスもあるが、当ブログは無料サービスにこだわっている。
最初、当ブログでも数百冊までは、自分でなんとかインデックスをつくって整理していたが、追いつかなくなり、各書き込みのタイトルはすべて本のタイトルとした。自分でもどこに書いたか忘れた場合には、「Bhavesh +(本のタイトル)」とするとほとんどの書き込みが検索できる。自分の読書ノートを、Googleを使って検索するなど、なんと横着なとも思うし、インターネット資源のトラフィックを無駄遣いしているのではないか、と反省はしてみるが、今のところは暫定的にそのような利用をしている。
個人の読書ノートではないので、デメリットもないわけではない。デリケートな個人情報や、他人を罵詈雑言するような批判は控えなければならない。だから、本音の本音は書けない。ぼやかして書いたために、あとから自分で読んでも、何を書いたのか分からなくなることもあるが、それはまたご愛嬌としておこう。誤字脱字訂正なども、ブログなら、気付いたときに何回でもできるので、楽だ。
読むだけではなく、気に行ったところは、転写することにしている。OCRソフトなどを使えば、誤字脱字もなく引用できるのであろうが、これは、現代流写経のつもりで、手打ちで転写している。この方法は、そろそろ認知症の兆しがあるわが脳(笑)にも、適度な刺激となっているようだ。
いつ何を読み、なにを書いたのか忘れてしまいがちだが、一冊のノートにまとめるのと同じ程度には、読書ブログも活用できる。ノートが紛失しても、ネット上に残っているし、適時バックアップをとっているので、まったく損なわれることもない。「ハブ本」を探せ、ブログに書評を書く、古典を枕にする、「ツンドク山」で読みこなし、などなど、さまざまな知恵が紹介されているが、いちいちごもっともな事だと思う。
そして、いろいろ考えた結果、「一冊のノート」にまとめるよりも、一つのブログにまとめるほうが、私の読書スタイルには適合しているように思う。
| 固定リンク
「45)クラウドソーシング」カテゴリの記事
- 中国行きのスロウ・ボート(2010.02.03)
- 村上春樹にご用心 <4>(2010.02.02)
- 村上春樹と物語の条件(2010.02.02)
- アメリカ 村上春樹と江藤淳の帰還(2010.02.01)
- 村上春樹の二元的世界(2010.02.01)
コメント