トマスによる福音書<1>
「聖書の世界」 第5巻 新約 1
田川 建三ほか著 1970 講談社 全集 p330
Vol.2 No709★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆
「トマスによる福音書」 <1>
「山上の垂訓」、「ソロモンの歌」と来て、次は「トマスによる福音書」を探してみたが、「聖書」の中には、この書はない。
4番目。第5福音書だ。これはバイブルの中には記録されていない。「トマスによる福音書」としてエジプトで発見されたばかりだ。私はこれについて話したことがある。何しろ、たちまちこれに惚れこんだからね。「トマスによる福音書」におけるあの素朴さを見れば、トマスが不正確ということはありえない。彼があまりにも直接的であるため、そこに彼は存在せず、ただイエスがいるだけだ。
トマスがインドに来た最初のイエスの弟子であることを知っているかね? インドのキリスト教は世界で一番古い。バチカンよりも古い。そしてトマスの肉体は、今でもゴアに保存されている。不思議な場所だ。だが美しい。非常に美しい所だ。「ヒッピー」と呼ばれるあらゆるアウトサイダーたちがゴアに惹かれてきたのはそのためだ。他にあのような場所はない・・・・・ゴアのように純粋で美しい浜は他にない。
トマスの肉体は今でも保存されている。そしてどうやってこれが保存されているかは奇跡だ。今なら我々は肉体の保存の仕方を知っている。冷凍すればいい。だがトマスの肉体は冷凍されていない。エジプトやチベットで用いられたある古代の技法が、ここでも用いられたのだ。どんな化学物質が用いられたか、科学者はまだそれを発見できないでいる-----あるいはそもそも科学物質が使われたのかどうかさえ分かっていない。科学者というものは大したものだ! 月に到達することができるのに、インクもれのしない万年筆を作ることもできない! 小さなことでは駄目だね。Osho「私が愛した本」p13
巻末のこの書に関する説明はつぎのとおり。
「エジプトで発見されたイエス・キリスト伝で、現存の聖書よりイエスの年代に近い時期に書かれたものと推定されている。この記録の著者が、12使徒の一人である疑いのトマスであるかどうかは明らかではない。」p261
「トマスによる福音書」について語ったOshoの講話録は「愛の錬金術」上下巻という名前で邦訳されている。Wikipediaによれば、グノーシス主義の福音書とされる。
序 これは隠された言葉である。これを生けるイエスが語った。そして、デドモ・ユダ・トマスが書き記した。
1 そして彼が言った。「この言葉の解釈を見出す者は死を味わわないだろう。
2、イエスが言った、「求める者は、見出すまで求めることを止めてはならない。そして、彼が見出すとき、動揺するだろう。そして、彼が動揺したとき、驚くであろう。そして、彼は万物を支配するであろう」。 p275「トマスによる福音書」
ゴアにもいたことがある。確かにすばらしい海岸だった。頭の上の太陽が、しだいしだいに傾いて、やがて西の海岸線に沈んでいくのを、なにもしないでずっと見ていた。
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