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2009/07/21

The Way of Zen<2>

<1>よりつづく

The_way_of_zen
「The Way of Zen」 <2>
Alan W. Watts (Author) 1999/06 Publisher: Vintage  256p Language: English  1967年Panthoeon Books発行の第7版を読んだ。

 ネット上を検索してみれば、Alan W. Wattsの情報はたくさん出てくる。著書も多くあり、動画も、専門のホームページもでてくる。これではなにも図書館通いして、本からワッツ追っかけをしなくてもいいのではないか、とさえ思う。

 「The Way of Zen」、これは1957年にでているので、1915年生まれとされるワッツ、42歳の時の著書ということになる。

 アラン・ワッツは、1915年1月6日、イギリス・ケント州に生まれた。7歳の時から寄宿舎生活を送り、10代なかばには中国や日本の文化に本格的な関心を寄せはじめた。17歳で社会に出、19歳で最初の著書「The Spirit of Zen」を書き上げた。三度結婚し、7人の子供をもうけた。アメリカに渡ると生計を得るための手段として監督教会(エピスコーバル・チャーチ)の聖職者となり、6年間ノースゥエスト大学の礼拝堂付きの牧師としての務めを果たした。聖職から完全に退いたのちはサンフランシスコに移り、アジア研究院アメリカン・アカデミーのスタッフとして、ひいては理事長として、数年にわたり旺盛な活動を行った。42歳でアカデミーから身をひき、以後はフリーランスのライター、講師、ブロードキャスター、哲学者、そして「哲学的エンターテナー」としての道を歩みはじめる。広範な知識と深い洞察、巧みな話術を合わせもった彼は、60年代のカウンター・カルチャーにおいて、若者たちのカリスマ的リーダーとしてあがめられた。組織に属することを拒み、快楽を愛し、酒を飲み、LSDで神秘体験を味わった。そして1973年11付き16日、58歳で亡くなった。「タ ブーの書」p225

 この経歴からわかるように、ちょうど変化の時期に、この本も書かれたようだ。「The Spirit of Zen」も近日中にめくるリストに入っているが、なんと19歳で書いた本とは驚き。アラン・ワッツ4期説でいえば、1期にはキリスト教者としてスタートしたようなイメージがあるが、ワッツそのものの関心は、中国や日本の文化に最初から向いていた、ということになろう。

 この本は、ワッツ本人のキャラクターを思い浮かべて読めば、それなりに個性的でリアリティが湧いてくるが、基本的には、英語圏に禅文化を紹介する、というスタイルととっており、21世紀に日本人が読めば、類似の他書と同じように、まどろっこしいところが多々あるのはやむをえない。

 R.H.Blyth's Zen in English Literature and Oriental Clasics is one of the best introductions available, but it is published only in Japan and, again, lacks the background information. As a series of rambling and marvelously perceptive observations, it makes no attempt to give an orderly presentation of the subject.

My own Spirit of Zen is a popularization of Suzuki's earlier works, and besides being very unscholarly it is in many respects out of date and misleading, whatever merits it may have in the way of lucidity and simplicity.

Christmas Humpherys' Zen Buddism, published only in England, is likewise a popularization of Suzuki and, once more,does not really begin to put Zen in its cultural context.   pxi

 禅についての英語文献も、鈴木大拙やクリスマス・ハンフリーなどさまざまな形のものがあるようだが、それぞれに一長一短があり、そこにアラン・ワッツが新たな意図を持って、この本を書いたと思われる。

 しかしそれは、必ずしもワッツ自らの体験に基づくものだけではなく、さまざま文献の再編集という意味合いが相当に強かっただろう。それでもなおこの本の魅力は、その書き手であるワッツのキャラクターが、その論理にリアリティを添えているところだろう。

 検索してみると、ワッツの様々な画像も見ることができる。髭もはやしていない若い時のものと思われる画像や動画もたくさんある。

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