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2009/07/30

Theologia Mystica<1>

Theologia_mystica
「Theologia Mystica」 Discourses on the Treatise of St. Dionysius <1>
Osho 1983/07 Rajneesh Foundation Internatinol 368p 言語 英語,
Vol.2 No738★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆

 Osho「私が愛した本」の中で、当ブログが「キリスト教」編に振り分けてみたのが、168冊のうちのわずかに6冊。他の小説などで登場するキリスト教は「小説」に振り分けてしまったせいもあるが、それにしても少ない。その中で、もっとも「本」として探し出すのが難しいのが「ディオニシウス」だ。

 検索の仕方にも問題があるのだろうが、ほとんど、どの図書館にも、この文書の片鱗を見つけることはまだできないでいる。わずかにアラン・ワッツがディオニシウスについて本を書いている(あるいは翻訳している)ようなのだが、希少本となっている。

 本として出ている限り、いずれかの方法によればこの手にとって見ることはできるだろうが、今はまだそれほどに煮詰まってはいない。そこまで深く追っかけをする気はないが、それにしても気になる。 

 この本さえ読めば、一応は「キリスト教」編も卒業できるのだし、アラン・ワッツOshoとの接点もいよいよ明らかになる。グノーシス的キリスト教理解や、神智学への繋がりなど、いくつかのクロスロードの重要なポイントとして、この本が立っているのではないか、という予感がある。

 そんなことを考えていたとき、自分の本棚に25年以上も「積んで」あるこの「Theologia Mystica」にようやく気がついた。なるほど、この本は、こういう局面で立ちあがってくる本であったか。

 この本は、1980年8月11日~25日の間に、インドのプネ1において行われたOshoの15の講話と問答集をまとめたものだ。「私が愛した本」の歯科椅子シリーズの直前と言えるだろう。

 現在、当ブログは、小説(文学)編に突入しており、長編の文学大作につきあわされそうになっている。なかなか輻輳的で散漫になりがちな当ブログの姿勢だが、決して、これらのOshoの一連のシリーズを忘れているわけではない。

 なにも急ぎの旅ではないし、時がくるのを待っていれば、正しい時に正しいことが起こることになるだろう。なにはともあれ、自分の本だなにこの本をようやく発見したことをメモしておく。

<2>につづく

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48)意識とは何か」カテゴリの記事

コメント

小森さん

さっそく図書館に行ってみました。本日は一冊だけだったけど、近日中に二冊並べて、眺めてみようと思います。

たしかに一冊にまとまっていたら、一般読者としては、とても活用しやすいでしょうね。

投稿: Bhavesh | 2009/07/31 20:57

ディオニシオスによく似た題名の著作があるんです。
英訳版ディオニシオス全集をもっていますが

THE CELESTIAL HIERAARCHY→天上位階論、邦訳あり
THE ECCLESIASTICAL HIERAARCHY→邦訳なし

それ以外の著作は短い「神秘神学」と「神名論」の二つで、あと書簡集までいれて五つで全部です。
全訳したら本一冊でちょうどおさまるくらいの分量ですね。

投稿: 小森 | 2009/07/31 11:02

小森さん

いつも情報ありがとうございます。2書とも読めそうです。
「天上位階論」は訳出されているようですが、「天使の位階論」とは違うものなのでしょうか。

ワッツの本も、そのうち探してみようと思っています。

投稿: Bhavesh | 2009/07/30 22:29

ディオニシオス・アレオパギテースの「神秘神学」およびその他の著作は、以下の二冊で邦訳されていますよ。

『キリスト教神秘主義著作集1ギリシア教父の神秘主義』(教文館)
『中世思想原典集成3後期ギリシア教父・ビザンティン思想』(平凡社)

一番長い「天使の位階論」だけ未訳ですが、他は上の二冊でディオニシオスは全部そろいます。
ちなみに、アラン・ワッツの"TFEOLOGICA MYSTICA"は、薄いパンフレットみたいな本です。たしかその箇所は、後のワッツの神学関係をおさめた本の中にもまるまる収録されています。

投稿: 小森 | 2009/07/30 22:07

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