私が愛した本<37> 革命家のための金言
「私が愛した本」 <37>
OSHO /スワミ・パリトーショ 1992/12 和尚エンタープライズジャパン 単行本 269p
「革命家のための金言」
8番目はあまり知られていない本だ。これは知られてもいいはずだ。何しろジョージ・バーナード・ショーによって書かれたのだから。その本は「革命家のための金言」と呼ばれる。この「革命家のための金言」以外の彼のあらゆる本はよく知られている。私のような狂った人間しか、これを選ぶことはありえない。私は彼が書いた他のものはすべて忘れてしまった。すべてごみ、がらくたにすぎない。(略)
私はジョージ・バーナード・ショーの小さな本「革命家のための金言」を愛している。この本は誰にも忘れられているが、私は忘れていない。私は変わったもの、変わった人々、変わった場所を選ぶ。「革命家のための金言」は、突然ジョージ・バーナード・ショーに降りてきたものらしい・・・・。それ以外では、彼は単なる懐疑家に過ぎなかったからだ。彼は聖者ですらなかった。光明を得てもいなければ、光明を得ることなど考えていない。そんな言葉を聞いたことすらないかも知れない。まったく別な世界に属していた人間だ。
余談だが、彼はある女性を愛したと言うことはできる。彼はその女性に恋をして、結婚したいと思った。だがその少女は光明を得たかった。彼女は真理を求めたかった。そしてインドへやって来た。その女性こそ、ほかならぬアニー・ベサントだ。ありがたいことに、G・B・Sは彼女を自分の妻になるように説得することができなかった。さもなければ私たちは途方もなく強力な女性を失っているところだった。彼女の洞察、その愛、その知恵・・・・・そうだ、彼女は魔女だった。私は本気で、彼女は魔女(ウィッチ)だったと言っている。あばずれ(ヴィッチ)と言っているのではない。私は魔女(ウィッチ)と言っている・・・・・。「魔女(ウィッチ)」とはほんとうに美しい言葉だ。それは賢いという意味だ。
この世は男の世界だ。男が賢くなれば、その人は覚者(ブッダ)、救世主(キリスト)、預言者と呼ばれ、女性が賢くなれば魔女と呼ばれる。この不公平を見るがいい。だがこの言葉の元の意味は美しい。
「革命家のための金言」はこんなふうに始まっている・・・・・第一の金言はこれだ。「黄金律は存在しない。これが最初の規則だ」と。さて、これは小さな言明ではあるが、そこには途方もない美しさがある。「黄金律は存在しない・・・・」。その通り、黄金律というものはない。これが唯一の黄金律だ。残りはこの本で勉強しなければならない。いいかね、勉強しなさい、と私が言うときはいつでも、それについて瞑想しなさいという意味だ。私がそれを読みなさいというときはいつも、瞑想の必要はない、言葉で触れておくだけで足りるという意味だ。 Osho「私が愛した本」p116
| 固定リンク
「46)地球人として生きる」カテゴリの記事
- Haruki Murakami What I Talk About When I Talk About Running(2010.02.11)
- 村上春樹スタディーズ(2005ー2007)(2010.02.10)
- 村上春樹を読むヒント(2010.02.10)
- 1Q84スタディーズ(book2)(2010.02.10)
- 村上春樹「1Q84」の世界を深読みする本(2010.02.10)
コメント