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2009/08/23

復活<1>

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「復活」 <1>
レフ・ニコラェウィッチ トルストイ (著), 北御門 二郎 (翻訳) 2000/03 東海大学出版会 単行本 473p
Vol.2 No757★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆

 10代からの旧友たちとの食事会も、最近は、それぞれの多忙さの中で年一回と言えども、なかなか集うことが難しくなってきた。今年の春も流れ、昨年もなかなか集まれなかった。ところが昨晩は、急にみんながスケジュールを合わせながら、ホントに久しぶりに集まることができた。やっぱり楽しかったなぁ。

 おたがいの健康の話からはじまり、仕事の話になり、ウツのことにも話題が及んだ。家族のことや、住まいのこと、子供たちの進路、選挙のことや、政治のこと。オバマのことや、戦争のこと。昔の趣味のこと、出版のこと、引っ越しのこと、仕事の話に戻り、人事のことになり、これからのこと、これまでのこと。ネット情報や、両親の介護のことや、互いの住環境のこと。

 実にまぁ、久しぶりに集まって、なんのテーマもないまま、脈絡なく話会う。眠くなって横になる者、後から駆け付ける者、運転代行が来ちゃったから早めに家路につく者。たかだか4~5人の仲間なのに、まぁ、実にバラエティーに富んだ人生を送っているものだ、と痛感する。

 そして、一次会、二次会を経て、個人宅に移動してからの三次会では、なんと、最終的に村上春樹の「1Q84」に話題が及んだのには驚いた。この日のために、話題としてはキチンと仕込んでいたつもりだが、仲間たちの読み込みは、それぞれに鋭い。根っからのハルキストかい、と思うくらいに詳しい。村上春樹は全巻読んでいる、と言われれば、ググっとなって、少しは引くしかないが、それでも、こちらとて、どんな軽めの読書ではあっても、一読者であることには変わりはない。

 こちらだって一家言あるぞ。すでに酔いが回っている頭の脳みその、すこしはまだ残っている活動域をフル回転させて、反論する。だが、どうやら、入歯が合わないせいもあるが、なかなか口が回らない。言いたいことも、言い淀む。誤解を生んだかな、と思うまもなく、突っ込まれ、反論をしようと思っているうちに、別な奴が話題を取ってしまう。 

 なんともはや、あっと言う間の午前様も、かなりの時間まで「1Q84」をめぐって激論となった。ほえ~~。やっぱりすごいな村上春樹。とにかくこれだけみんな別々な暮らしをしているのに、たった一つの小説で喧々諤々、数時間も空間を共有できるんだから。

 バッグの中から下巻を出してきてパラパラめくりながら、上巻はもう読み終わったから、必要だったら、あとで送るよ、とまで言われ、これは幸いと思いながらも、すでに図書館に予約済みだし、立ち読みも終わっているから、うん、大丈夫、と断ったりする。素直に借りればよかったな。

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 さて、Osho「私が愛した本」の「小説(文学)」編も、おおどころトルストイの三部作を残すばかりとなってきた。「復活」「戦争と平和」「アンナ・カレニーナ」。小説が苦手の当ブログではあるが、ここは正面突破しなければ前に進めないというところまでやってきた。

 「カラマゾーフの兄弟」のようにいくつかのヴァージョンの中から、自分にぴったり合いそうな本を選び出して読むのが正しいのだろうが、なにはともあれ、図書館の全集コーナーから、この三部作が揃っているシリーズを借りてきてみた。人生を考える。トルストイを読んでみる。いいチャンスになってくれるといいのだが。

つづく

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