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2009/09/16

民主党「組閣の死角」全内幕

週刊朝日 9月25日号 9月14日発売 朝日新聞出版 民主党「組閣の死角」全内幕
Vol.2 No759★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★☆ 

 ほぼ一か月ほど「休筆」した。あっと言う間の一カ月ではあったが、ブログのことが気にかからなかったわけではない。何か書こうかなと思ってみたり、このまま静かにフェードアウトするのも悪くないな、と思ってみたり。

 「休筆のきっかけは思わぬ形でやってきた。ここ十数年続いていた10代からのポン友たちとの年数度の飲み会が、この一年ほどお休みになっていた。この年代になるとお互いに何かと忙しい。スケジュールを合わせるのが難しくなってきていたのだ。

 今回も突然の集合となったが、同報メールで6人中5人が翌日集まったのだから、むしろ互いにスケジュールを合わせるよりは、にわか幹事がいきなり号令をかけた方が早い、ということにもなりそうだ。

 10の桁を四捨五入すればすでに百歳、などと茶化すのもいいとして、1の桁を四捨五入してもすでに60歳になるわが同輩たち。久しぶりに顔を見合わせてみれば、おいおい、と互いに互いを気遣うほどの老境に入りつつあるように思う。

 ましてや、この「百年に一度」とやらの大不況。街の人波の流れは相変わらずとして、ひとりひとりに降りかかっている状況は半端じゃない。少なくとも、このまま「静かにフェードアウト」などと、明鏡止水の心境にはとてもとてもなれない、お互いの近況だった。

 ひさしぶりに午前まで街をさまよい杯を重ねたうえに、帰りしなに階段から左足を踏み外したのがいけなかった。酔いのせいか、その時はあまり気付かなかったのだが、翌日になってみると、腰が痛い。

 痛いというより、足の先までしびれている。いや足の裏まで何かビーンと繋がっている。これはやばい。数日あけてさっそく飲み仲間その1であるポン友の治療院の世話になることになった。いわゆるぎっくり腰という奴であろう。

 心身ともに、ひさしぶりの「ぎっくり腰」になって、わしも治療院のベットの上で考えた。こんな時代に、ブログなんぞにうつつを抜かしている場合ではないぞ。「この数年で2000冊ほどの本についてブログに書いたよ」、などという自慢話は、飲み仲間たちでさえ、まともには受け取ってくれない。まぁ、他人にとってはどうでもいいことなのだ。

 自己満足、自己欺瞞、そのものではないか。なにか逃避しているのではないか、現実から・・・・。何かから、キミは逃げているのではないか。口のわるいポン友たちも、そこまでは言わなかったが、でも、私自身は、自らの反省として、そのフレーズが何度も何度も湧きあがってきた。

 ときあたかも「政権交代」。このニュースがさらにわが精神的さまよいに加速度を加えた。私もかつては街頭にも立ってビラを配ったり、支持する候補者のポスターを張ったりした浮動的民主党後援者のひとりではある。しかし、この数年来の政治家たちの体たらく、ついには自民党に牛耳られた社会を見つつこの世をおさらばするのか、と、かなりあきらめ気味だった。

 その後の展開は、ある意味、見事というべき「革命的」展開だ。鳩山政権も無事スタートした。いろいろ問題はあるが、現実化する可能性としては、なにはともあれ限界値に近い形で政治が変わろうとしている。

 飲み会仲間のポン友の一人、彼の家族は某女性政治家の金庫番だ。野党から与党に変わって、その立場を十分に生かせるのか。いや活かしてもらわなければ、こちらの清き一票も無駄になってしまう、というものだ。

 そんな社会的きりもみ状態の中で、わがブログは、超苦手領域の「小説(文学)編」にさしかかり、取り組み始めたのは、ドストエフスキーやらトルストイやらD.H.ロレンス。誰の目にも、当ブログがダッチロールし始めることを予測することは容易であろう。

 書かない日が一日づつ続き、一週間になると、あせりとともにちょっとだけ心地よい。それが数週間になると、これもまた新しい日常だ。新しいサイクルが始まっている。そして一か月が過ぎた。

 当ブログ<1.0>もそうであったが、こちら<2.0>になっても、ブログへのアクセスはなくなるものではない。な~んにも書いてなくても、過去ログへのアクセスは常に続く。日々更新を続けている時にはかなわないが、それでも最盛時の6~7割のアクセス数が続くのは驚く。

 Googleなどからやってくる一見さん(ごめんなさい)も相変わらず減ることはないが、それらに交じって、常連さんたちがちょくちょくこちらの様子をうかがいにアクセスしてくれていることには、ちょっとすまないと思う。この辺で近況を報告しておかなくてはな。

 図書館に行く回数はめっきり減った。リクエストしておいた関連図書は、とにかく一度すべてキャンセルした。図書館に行くのは、奥さんのパシリで、彼女のリクエスト本を受け取りに行く時だけ。

 本屋に行っても、どうも魅力的な本がない。新書本コーナーも相変わらずちゃちなコピーで客の視線を争いあっている。ビジネス本コーナーも、いまいち目新しくない。ましてやこの「不況」で話題が暗い。パソコンコーナーも、なんだかなー、と思わざるを得ない。あの「革命的」雰囲気は、今は昔の物語となった。

 今、本屋に行って一番面白いのは雑誌コーナー。それも週刊誌。あれやこれやのゴシップ満載だ。あいもかわらず「週刊誌」している。そこがなんともいい。各誌めくってみると、それぞれの個性があるのは当然として、結局、私は文春でもなく、新潮でもなく、ポストでもなく、朝日がいちばん落ち着くようだ。

 立ち読みばっかりしていて、ちょっと恐縮していたので、今回は週刊誌を一冊購入した。先日から、銀行や歯医者でも何度か週刊誌にお世話になっていた。待ち時間を埋めるにはこれらのアクセサリーが必需品だ。

 それにしても、民主党。これは、ちょっとした、事件、だ。いまさら「1Q84」などで、虚構の世界にはまっている暇がもったいない。村上春樹だって、ひょっとすると、すでに、今回のこの政変劇を舞台に何事かを書き始めているやも知れぬ。

 民主党ももうすこし時間が経過しないと、実態は見えない。いまさら2ちゃんねるなどでゴシップを探るつもりはないが、テレビやラジオのニュースだけでは、裏側どころか、表だって見落とすことが多い。

 ここ当分は週刊誌にお世話になることが多いだろう。いやなに、週刊誌は週刊誌なのだ、とわきまえて付き合えば、たまのゴシップや書き間違いも、それほど気にならない。ガセネタ、ネガティブ・キャンペーンそれもよし。これもひとつの文学、とわきまえれば、週刊誌読みもまた楽しい。トルストイやらドストエフスキーだって、週刊誌レベルと、そう変わるものでもない。

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