高速道路はタダになる! 大人のための税金の絵本
「高速道路はタダになる!」 大人のための税金の絵本
山崎 養世 , 吉田 寛 2004/06 新風舎 単行本: 47p
Vol.2 No775★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆
図書館の受付でこの本を受け取って、おやぁ・・・と思った。なんだかカラフルなムック形式だったからだ。もっとも「大人のための・・絵本」というサブタイトルなのだから、当然と言えば当然か。「日本列島快走論」や「環東京湾構想」を読む限り、もうちょっと小難しそうな本なのかな、と想像していた。厚さも47ページしかなく、かなりお手軽な本だ。出版もすでに5年前のことだった。
2003年11月衆議院選挙において、「高速道路無料化」及び「郵政資金の中小企業への活用」が民主党のマニュフェストに採用されるとともに、同党が政権を取った場合の国土交通省大臣に指名される。表紙見返し「著者プロフィール」より
やっぱりそうであったか。当時、民主党による政権交代などまだまだ夢であったし、「高速道路無料化」などとは、さらに想像することもなかった。もっとも、民主党のマニュフェストなんかもまともに読んでいないので(いや読んだけど、ほとんど忘れた)、こんなことが描いてあったことなんか、全然記憶になかった。
それにしても、この人が国土交通省大臣ねぇ。現在の前原・国土交通省大臣の大ナタぶりを見ていると、なかなかこのポジションも大変だぞ、と思う。高速道路だけやっていればいいわけではない。八ッ場ダムを初めとする143個のダム建設計画の見直しや、JALや全国の無駄な飛行場の見直しが待っている。
共著者の公会計研究所代表・吉田寛の担当部分もあってか、この本全体は、税金の話になっているが、すくなくとも、面倒くさそうに思ってしまう、これらの政策や税金の話題が、日の友太のイラストをともなって、極めて見やすく、分かりやすく説かれている。
かなりデフォルメされている本なので、この本一冊では危なくてすぐには納得できないが、入門書としてはかなりとっつきやすいことは間違いない。
道路四公団の借金さえなくなれば、簡単に高速道路の通行料金は無料にできるのです。そのためには、実質的に破綻している道路四公団の借金を、国が一日も早く返済してしまうことが必要です。さらに、道路四公団は民営化などではなく、廃止してしまうことでもっとムダを減らせます。p15「本当に無料化が実現できるのか?」
まずはとにかく、お手並み拝見、と行きたい。
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