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2009/12/25

戦争を知らない子供たち'83 

北山修/きたやまおさむ百歌撰
「北山修/きたやまおさむ百歌撰」<1>
北山修 2008/12 ヤマハミュージックメディア 単行本 355p
Vol.2 No885★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★☆

「戦争を知らない子供たち’83」

作詞=きたやまおさむ
作曲=坂庭省亨(省悟)

窓を開ければ表通りに クラスメイトが走ってゆく
私はため息をついて 教科書に目を落とす

厳しい憲兵政治によって農民の土地を取り上げて
朝鮮独立のための集会やデモが始まった
日本の満州への侵略で始まった15年の戦争は
日中戦争によって中国全土に拡大していった
さらに東南アジアを狙い 石油やゴムを求めて
アメリカ 英国 オランダと ぶつかっては戦った

※これは本当の話? 本当にあったの?
 答えてほしい 教えてほしい

南京を占領したときは中国国民を殺害し
暴行 略奪 放火まで 犠牲者は30万
占領地からは人々を日本本土につれてきて
非人間的なやり方に 抗日運動は続いた
私たちは被害者の子供で 加害者の子供なんだね
私たちも殺されたけど 私たちも殺したのですね

※くりかえし

父や母は恋も捨てて 私たちを育ててきたという
戦争を知らない子供たちは 本当に幸せだという
今年も日本に冬がきた すぐに春もめぐってくるよ
若い兵士はいつの時代も 同じ空を見つめてる

窓を開ければ表通りに あの日と同じ空が続くよ
私は軽くうなづいて 教科書に目を落とす
※くりかえし
 
私の歴史は 始まったばかりです
私の歴史は 始まったばかりです    
p164

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コメント

戦争を知らない子供たち。私は自分の世代をそう自称して、疑わなかった。戦前、戦中なんて、知らないよ。もちろん、それでよかったのだが、ふと考えれば、母親は戦争未亡人で再婚、その再婚先の父親は、職業軍人、ノモンハンで負傷し、帰国後、家業についたが丈夫にならずに三人の子どもを残して死んだ。
戦後10年を経ずして生まれた三番目の子が、この私であるが、この10年というものの重みが、最近特に気になってしかたない。3・11後、すでに7年半が経過した。今生まれた子供たちは、確かに3・11なんか知らないよ、という世代ではあるだろうが、その影響は図り知れないほど大きいはずである。
年取れば取るほど、私が生まれるわずか10年前に行われていた戦争を、私は、知らない、と突っぱねることができるのか。そんなことはどうでもいい、と知らんぷりすることはできるのか。
戦争を知らないにことしたことはない。73年間、戦争をしない日本に生きていて、幸せだった。だが、戦争について想いを馳せることができないのは、カタワなのだ。この世から戦争がなくなる、本当の道を探しつづけなければならない。

投稿: Bhavesh | 2018/08/22 19:22

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