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2009/12/31

劇的な精神分析入門<1> 北山修

劇的な精神分析入門
「劇的な精神分析入門」 <1>
北山修 2007/04 みすず書房 単行本 301p
Vol.2 No892★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆

 北山修リサーチは、もうすこし続けなければならないが、おおよそだいたいの概略が見えてきた。リクエスト中の本も数冊あるし、手元にあった本もある。また、いくつかの本は再読しなければならないだろうが、彼の多面性、彼の時代性、彼の専門性から見た場合、どれか一冊に絞り込むとするなら、この「劇的な精神分析入門」が、適当と思われる。

 07年04月と言えば、すでに2年半以上前のことであるが、彼の「専門」分野での単独の著書というとこの本がもっとも最近刊ということになろう。また「精神分析」と出しているかぎり、彼の姿勢が見えるはずだ。そしてなによりこの「劇的」としたところが、いかにも北山修らしい、という結論になるだろう。

 「入門」とはいうが、はて、劇的な「精神分析入門」なのか、「劇的な精神分析」入門なのか。たぶん後者であろう。「入門」というからには次なるアドバンスコースがあるのかもしれないが、それはつまり「フロイト 精神分析」のことであろう。だから、精読すべき北山修の一冊とすれば、この書は今のところ、ベストのように思える。

以下に「北山修関連リスト」をアップしておく。

「戦争を知らない子供たち」1971/03ブロンズ社

「精神分析学がわかる。」1998/11朝日新聞社

「心のカタチ、こころの歌」1999/04講談社

「幻滅論」2001/04みすず書房

「こころを癒す音楽」2005/07講談社

「ふりかえったら風1きたやまおさむの巻」2005/11みすず書房

「ふりかえったら風2キタヤマオサムの巻」2005/12みすず書房

「ふりかえったら風3北山修の巻」2006/02 みすず書房

「劇的な精神分析入門」2007/04みすず書房

「現代フロイト読本<1>」2008/05みすず書房

「現代フロイト読本<2>」2008/07みすず書房

「北山修/きたやまおさむ百歌撰」2008/12ヤマハミュージックメディア

「日本人の<原罪>」2009/01講談社

「ビートルズを知らない子どもたちへ」2009/09アルテスパブリッシング

加藤和彦ラスト・メッセージ」 加藤和彦 /松木直也2009/12文藝春秋

<2>につづく

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