糖質制限・糖質ゼロのレシピ集
「糖質制限・糖質ゼロのレシピ集」糖尿病・ダイエットに劇的な効果!
糖質ゼロ研究会 /釜池豊秋 2009/09 実業之日本社 単行本 p128
Vol.2 No853 ★★★★☆ ★★★★☆ ★★☆☆☆
糖質ゼロの食事法とは、1日の食事を夜の1食にして、しかも糖質を限りなくゼロに近づける食事方法であるという。著者たちがおっしゃるように、此の食事は「非常識な食事」法ではあろうが、たしかにもともと食事制限などで、長期に苦しんでいる人たちもいるわけだから、必要とあらば、体験してみる価値はあるだろう。
しかし、岡田斗司夫や大橋健たちの記録するだけのダイエット法に比べれば、かなり頑張っている食事療法だと言える。裏表紙に「カロリー計算はもういらない!」とあるように、長期に渡ってカロリー計算に悩まされてきた人々にとっては朗報であるかもしれないが、今までカロリーにさえ無頓着だった私などにしてみれば、そもそも「糖質」とはなんじゃい、と新たな暗礁に乗り上げてしまうことになる。
「炭水化物」と「糖質」は、同義のように使われることが多いのですが、実は同じものではありません。
炭水化物=糖質+食物繊維です。言い換えると、糖質は炭水化物から食物繊維を引いたものです。また、糖質は消化されれば「ブドウ糖」になるものと理解しておいてください。
食物繊維は消化されないのでエネルギーにはなりません。p8
このような初歩的な説明でさえ、よく理解できないということは、どうももともと科学的マインドを持っていないからかもしれないと自省する。
「糖質ゼロの食事術」では、食事をしない朝昼はもちろん、夜の1食も「糖質ゼロ」ですから、インスリンの追加分泌はありません。邪魔者がいないので、一日中とぎれることなく貯蔵脂肪が使われます。
摂取カロリーが減り、その分貯蔵脂肪が使われるのですから、「糖質ゼロの食事術」は理想的な減量食事法です。p15
朝も昼も食事しないで、夜だけ「糖質ゼロ」の食事をする、というのは非常識かどうかはともかくとして、よほどの断食でもやった時以外は、体験したことはない。だから、大体において、それに挑戦しようというモチベーションがそもそも湧いてこないし、聞いただけでもリバウンドが怖いのではないか、と思ってしまう。
なにはともあれ、このような食事法を体験しなければならない緊急性は、わが身においては発生していないが、どうやら「糖質ゼロ」ブームとやらが始まっているらしいから(ホントかな・・・?)、単語のひとつとしては覚えておこう。「糖質ゼロ」というラベルを張った商品も出回っているようだが、いままで、まったく気がついたことがなかった。これから注意してみてみよう。
この本は「レシピ集」である。たくさんの美味しそうな画像付きのご馳走がならんでいる。とってもおいしそうなのだが、ひとつひとつの画像がアップで掲載されているのでボリュームがありそうに思うが、実際に食卓に並んだものを見たら、私なら、あまりの少なさなに、泣きたくなるのではないだろうか。
それが寿命なら、美味しいものを食べたいだけ食べて、適当な時期に昇天していく、というのも、立派な生き方だと思うのだが。人と会い、一緒に食事し、旅にでて、さまざまな場面に出会うことを考えれば、食事法は限りなく自由なほうがいいに決まっている。自宅にひとりで暮らしているなら、この「糖質ゼロ」1日夜1食も可能かもしれないが、今のところ、これは私の道ではない。
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