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2010/01/27

村上春樹イエローページ PART2 作品別1995~2004

<PART1>よりつづく 

Part2
「村上春樹イエローページ」PART2 作品別1995~2004
加藤 典洋・編著 2004/04 荒地出版社 単行本: 213ページ 出版社
Vol.2 935★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★☆

 1995年、村上の小説世界においてもある天変地異が起こる。そして「もう一つの次元」が発動する。新しい村上の小説世界がわたし達の前に浮上してくる。p008

 こう来なくちゃ、ここまで村上春樹をおっかけてきた意味がない。だが、さてさて「もう一つの次元」とは、当ブログが追っかけ始まった「1Q95」とは、どのような関係にあるだろうか。

 この10年間の過渡期を長い前半と短い後半の二つに分かつのが、右に述べた1995年という年だ。出来事としての、1月17日に起こる阪神淡路大震災と3月20日におこる地下鉄サリン事件。(中略)さらにその仕事は、地下鉄サリン事件の両当事者への聞き書き、インターネットでの読者との交流、ルポルタージュ等、メディア的な広がりを見せるようになる。p016

 「村上春樹『1Q84』をどう読むか」において、おおくの評論家や識者が、小説のなかにでてくる集団と麻原集団を同一視するかのような言説が見受けられる。その可能性は残してはおくが、当ブログは、まったくそうは見ない。むしろ、「非」麻原集団的な性向を、かの小説の中の集団性に見る。

 いや、もうすこし整理すれば、陽画としての麻原集団を深追いするつもりは、当ブログにはない。否定的にも肯定的にも、終りにしておきたい。しかし、仮にパラレルワールド「1Q95」が、あそこにぽっかりと口をあけており、あるいは、2010年の現代でも、並行的に存在しているとすると、クラウドソーシングとしての「ハルキワールド」はまた、別な意味を帯びてくる。

 この本の残念なところは2004年で終わっているところである。たぶん、真の意味のPART3が登場するであろう。後半には、後期における長編作品の不足を補うかのように、翻訳作品についての言及が長々と続く。当ブログとしては、翻訳までは手を伸ばすことはまったく考えていなかったが、これらの展開がなかなか面白いので、ひょっとすると、悪乗りして、翻訳作品にまで手を伸ばすかもしれない。 

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