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2010/02/23

曼荼羅グラフィクス<3>

<2>よりつづく
曼荼羅グラフィクス
「曼荼羅グラフィクス」 <3>
田中公明 2007/04 山川出版社 単行本 135p

 ケン・ウィルバーの「インテグラル・スピリチュアリティ」を読み進めていて、色の話題になり、ふとこちらの本を思い出した。色彩心理から考えても、それぞれの色は、そう簡単に意味づけされては困るはずだと思う。伝統的にも、心理学的にも、もうすこし統一感があってもいいだろうと思う。それには、赤、青、黄色(緑)などの三原色とか、赤(ハレ)、黒(ケ)、白(畏れ)などの、それぞれに持っている根源的意味合いがあるのではないか。

 そんな気分であらためてこの本を覗いてみて、もはや、この本においてはそんな簡単なことを言っていられる場合じゃない、と感じた。かなり高度に組み上げられてしまっている。もう手が届かないところまで行ってしまっている。いまさら手のつけようがない、とさえ言える。

 そんなことを考えていたら、この本は、当ブログのVol1の<第1期>ラストの7冊目であったことに気付いた。そして、なんと「ラストの8冊目」は、「インテグラル・スピリチュアリティ」だったのである。こちらのVol2に移ってきて、もうすでに1年近く経過する段階だが、この二冊間において、なにごとかある、という直感が我ながら、当時からあったのだろうか。

 そんなことを考えながら、あのラストの10冊をあらためて振り返ってみることにした。

<第1期>最後のこの「村上春樹にご用心」内田樹

 村上春樹については、ひととおり追っかけを完了した。もともと苦手な分野ではあるが、いざ思い切って読み始めればなかなか面白い。現在では4月発売予定の「1Q84」book3をいまや遅しと待っているところ。ただ、著者の内田についてはこれからである。

<第1期>最後の冊・目「セカンドライフを読む。」ティム・ゲスト

 彼の処女作である「My Life in Orange: Growing Up with the Guru」を、「1Q84」がらみで再読してみようと思い立ったところで、昨年死亡していたことを知った。これからの作品を期待していたのだが、残念である。セカンドライフについては、いちど別項でまとめておく必要がある。

<第1期>最後の冊・目「戦うコンピュータ」井上 孝司

 おや、こんな時期にこんな本にも目と通していたのか、と思うが、内容から考えて反語的に関心を持ったのだろう。当然深追いすべき分野ではなく、むしろ、「2009年下半期に当ブログが読んだ新刊本ベスト10」に登場する本を読み進める機会となったと思える。

<第1期>最後の冊・目図書館・アーカイブズとは何か」粕谷一希・他

 当ブログは「意識をめぐる読書ブログ」であるからして、図書館にお世話にならなければ存在し得ないので、今後も関心を持ち続けるテーマである。しかし、すでに利用技術としては、一巡しているので、あえてここからさらに突っ込む必要は今のところ不要である。

<第1期>最後の冊目「クラウド化する世界」ニコラス・G.カー

 情報技術の最新と目されるクラウド・コンピューティングについては、ひとりの一般ユーザーでしかない当ブログにおいてはすでにブラックボックス化している。途中で、似たような名前のクラウドソーシングのほうに関心を切り替えた。

<第1期>ラストの冊目「Om Mani Padme Hum, The Diamond in the Lotus」OSHO

 そうだこの本も読んでいたのだった。だがどうも中途半端であることは否めない。マントラ「OM MANI PADME HUM 」に関わるリンクを張り続けたり、「さらに深くチベットの歴史を知るための読書案内」「マイトレーヤ」を追ったりしたが、まだまだ深みがありそう。

<第1期>ラストの冊目「曼荼羅グラフィクス」田中公明

 「マンダラをさらに深く知るために」「マンダラとは何か」「マンダラ事典」を読み進めるほかに、当ブログでは独自に「地球人スピリット・ジャーナル曼荼羅2007」「agarta-david mandala 2008」「Journal of Earth Spirit 両部マンダラ2008」 などという遊びをしてきた。ただどこか整合性がなく、完成度は低い。

<第1期>ラスト冊目「インテグラル・スピリチュアリティ」ケン・ウィルバー

 ウィルバーについてはひととおり追っかけは終了しているが、納得感がない。どこかでなにかのきっかけをつかもうと再読中。しかし、どこかで縁がないもの、と結論がでる可能性も強く、それならそれで、はっきりと踏ん切りをつけるべき時が来ている。腐れ縁。

<第1期>ラスト冊目「こころの情報学」西垣通

 この人の本は面白いのだが、どうも肩ぐるしい。学級委員長タイプというより、生徒指導部の先生という感じか。劣等性タイプの私なぞは、いつも目をつけられている感じがして、できれば避けたい。だから、面白いのだけど、ずっと時間が経過してから読むことになる(笑)。

<第1期>ラスト10冊目「オバマ大統領 ブラック・ケネディになれるのか」村田晃嗣・他

 オバマ関連は、それなりに途中まで追いかけたが、キリがないので、あきらめた。最初は日本の民主党との絡みで、こりゃ楽しいことが一杯おこるかなと期待したところがあるが、どうも政治状況にうつつを抜かしているだけでは、私の人生は勿体ない、という結論に達している。

  こうして振り返ってみると、この10冊にそれなりに関連した読書をここ一年間Vol2でも続けてきたのだな、と納得。10冊のうち7冊はほぼ完了している。残るは3冊。「インテグラル・スピリチュアリティ」「曼荼羅グラフィクス」、そして「Om Mani Padme Hum」。この三冊を一挙にゴチャゴチャにしながら、読み進めたら面白いかも。すこしはケン・ウィルバーの毒消しにもなるし・・・・w

<4>につづく

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