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2010/02/23

人間に可能な進化の心理学<10>

<9>よりつづく
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「人間に可能な進化の心理学」<10>
P.D.ウスペンスキー , 前田 樹子 1991/03 めるくまーる 単行本 162p

 ここで、すべての心理学的体系と教義は、二つの範疇に分類できるという点に注目しなければならない。すなわち、一方は過去においても現在においても広く一般に知られているものであり、もう一方は、秘密にされたり、あるいは変装されてきたものである。p14

 現在、当ブログは、いささか重要なポイントにさしかかってきていると言える。宇宙旅行のロケットなら、一段目ロケットの切り離しをおこない、二段目ロケットへの点火をしなければならない、ということである。

 第一の範疇に属するものは、一般に考えられている人間、あるいは、人とはこういうものだという仮定や想像にもとづく人間を研究する体系である。現代の「科学的心理学」、もしくはそのたぐいの名で呼ばれている体系は、この範疇に属する。p14

 当ブログは、科学、芸術、意識の統合を目指す読書ブログである。その中で科学に関することは、たとえば情報技術とか人工頭脳とか巻通う問題なども科学として読み込んできた。しかし、より目的を明確にするために、ある時期から(ごく最近のことだが)当ブログにおける科学とは、心理学を意味するようになってきた。しかし、ここからはさらに、その心理学をさらに細かくチェックしていく必要がでてきている。

 第二の範疇に属するものは、現在の人間、あるいは現在そのように見える人間ではなく、そうなりうる人間という観点、すなわち、人間に可能な進化という観点から人間を研究する体系である。p14

 つまり当ブログでいうところの「ブッタへの道」としての心理学、ということになる。心理学に拘泥せず、ダイレクトに「ブッタ」とはどのような状態のことであるかを積極的に感知していく必要がでてきている。

 この後者の体系こそ、実は本来の心理学であり、いずれにせよ最古のもので、心理学の忘れ去られた起源や意味を解き明かしてくれる唯一のものである。p14

 つまり、まだ中途半端ではあるが、「フロイト 精神分析」などとはしばらくお別れということになる。膨大なフロイト関連の読み込みを行うことは、時間がかかりすぎるだろう。ユングについても、チベット密教への橋渡しなど重要な仕事をしたが、そのチベット密教の全体像が明かされ始めている今、文献的な拘泥を長く続けることは避けたい。もちろん、トランスパーソナルと呼ばれた流れについても、こまかく事業仕分けならぬ、「読書」仕分けをしていかなくてはならない。

 人間に可能な進化という観点から人間を研究することが、いかに重要であるかを理解すれば、心理学とは何か、といった問いに対してまず得られる回答が、心理学とは人間に可能な進化について、その原理と法則と事実を研究する学問である、という事実はおのずと明らかになる。p15

 この範疇でいくと、トランスパーソナルと呼ばれていた心理学の潮流も、大きな分水嶺に差し掛かっていることに気付くだろう。往相と還相で考えれば、第一の範疇の心理学もかならずしも間違っているものでもなく、まったく不要なものではない。しかしながら、当面、当ブログは、往相中心で読書を進めるものとする。

<11>につづく

 

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