1Q84スタディーズ(book2)
「1Q84スタディーズ」(book 2)
Murakami Haruki study books 2010/01 若草書房 全書・双書 ページ数: 275p
Vol.2 966★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆
こちらも立ち読み。それどころかbook1は店頭にもなかった。入荷間もないのか、売れすぎて再版中なのか不明。いずれにしてもこのシリーズは、一連のハルキワールドでは一番の硬派軍団である。ファン感謝デー・シリーズもなんだかなぁ、と思うが、正直言って、こちらの硬派軍団の一連の研究も、ちょっと硬すぎて、肩が凝る。
第1章 王権と物語(「王権」は繰り返される─『1Q84』における「性」と「血」をめぐって/B・Bはもういらない─『一九八四年』と『1Q84』/メディアをめぐる物語─切り替えのシステム1984/1Q84)
第2章 ジェンダーと暴力(言葉を排除したあとに─リトル・ピープルの呼びかけが意味するもの/見せてはいけない女たちの語らい─「表象そのものを通じた消去」をめぐって)
第3章 カルトと宗教(「カルト」と新宗教の間─『1Q84』における新宗教の表象/村上春樹とカルトの不気味な関係─『1Q84』の免疫学/小説は宗教に何を語りかけるのか─村上春樹と大江健三郎の差異) 目次より
面白そうではあるが、いっぺんには頭に入らない。ここまでくると、そんなに肩意地張らなくてもいいんじゃない、所詮、小説なんだし、と言いたくもなるが、「自伝層」から「象徴層」への立ち上がり、ということを考えるなら、この辺は抑えておきたいところ。
第3章では、「カルト」という概念の使用のされ方を歴史的に考察しながら、現実的な歴史過程におけるオウム真理教事件に回収されてしまわない方法で、世界に二項対立的境界線引きをしようとする欲望を乗り越えてくための道筋と方法を探究している。p16
それはそのとおりだと思う。いずれゆっくり読める時がきますように。
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