ダドゥ OSHO「私が愛した本」 <54>
<53>からつづく
「私が愛した本」 <54>
OSHO /スワミ・パリトーショ 1992/12 和尚エンタープライズジャパン 単行本 269p
「ダドゥ」
9番目。もうひとりのインドの神秘家だ。お前たちは彼のことを聞いたことがないかも知れない。彼はダドゥと呼ばれていた。兄弟という意味だ。彼があまりにも愛すべき人間だったので、人々はその本名を忘れてしまった。そしてただ、彼をダドゥ、兄弟として記憶した。ダドゥが歌った歌は何千とある。だがそれは本人が書き残したものではない。それは他の人たちによって集められたものだ。ちょうど、ずっと前に落ちた花を庭師が集めるようにして。
私がダドゥについて言っていることはあらゆる聖者に当てはまる。こういう人たちは書くことをひどく嫌う。彼らは歌い、話し、踊り、指し示しはするが、自分で書くことはしない。何かを書くということは、それを非常に限定されたものにすることだ。言葉とは限定だ。そうして初めて言葉になりうる。限定されていなければ、それはあらゆる星々を内に含む空になる。それが聖者の体験だ。
私自身も何も書いていない・・・・自分にきわめて近しかった人たちにいくつかの手紙を書いたことがあるだけだ。相手が理解するだろうと思って、あるいはそう信じてだ。その人たちがそれを理解したかどうか、私は知らない。だから「一杯の茶(邦訳「ア・カップ・オブ・ティー」)は私が書いたと言える唯一の本だ。それは私の手紙を編纂したものだ。それ以外に私は何ひとつ書いていない。
ダドゥの歌は収集されたものだ。私は彼について話したことがある。彼は人が望みうる最高の高みに達している。OSHO「私が愛した本」 p98
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