ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる 梅田望夫 <43>
<42>私的検証目次:よりつづく
「ウェブ進化論」 本当の大変化はこれから始まる<43>
梅田望夫 2006/02 筑摩書房 ちくま新書 249p
★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★☆
当ブログは、現在、いかにその円環を閉じるのかを考えている。そもそも円環するということはあるのか、それとも物事はスパイラルとして螺旋状態に進むのか。樹木のように体系化されたものとはあるのか、あるいは、可動的な構造としてあるのか。
当ブログがスタートした原点は、この梅田望夫の「ウェブ進化論」にある。何か書きたいけど、何を書いたらよいか分からない。ネット上に、自分はどのように存在したらよいのか、まったく分からない。。自分のキャラクターはどのように作ればよいのか。そんな初期的な課題を、この本に対してひと月かけてひとつひとつ検討していく中で、だんだんと自分の姿を見えてきた。鏡になってくれた、と言ってもいいだろう。
ちょうど一年ちょっと前に「何回もページをめくった本ベスト10」というリストを作ったことがあったけれど、その時は、圧倒的にこの本が第一位の地位を占めた。その後、当ブログの方向性は大きく変わってきたのだが、それでもなお、原点に位置していることに変わりはない。
さて、その梅田望夫だが、その最近刊は「シリコンバレーから将棋を観る -羽生善治と現代」だとか。なにか、ウェブからは身を引いているように見える。著者の本は「シリコンバレーは私をどう変えたか」、「ウェブ人間論」、「フューチャリスト宣言」 、「ウェブ時代をゆく」、「ウェブ時代 5つの定理」などをめくってきたが、「将棋」と来ては、さすがに当ブログとしては手を出す気がなくなっていた。(でも近日中に確認しよう)
さて、ネット上には彼の情報がいろいろある。現在は長期休業中だとかで、それなりのスタイルがあっていいのだろうが、ちょっといただけないことがいくつかある。「ウェブはバカと暇人のもの」などに反応しながら、こんな発言をする。
「ぼくが将棋に魅せられるというのも、ものすごく優れた人たちが徹底的に切磋琢磨するプロフェッショナルな世界に惹かれるから。そういうところでやってる人がものすごく努力して至高の世界に行く。そういう中で最高峰の世界をみせてくれるじゃない。そういうのに惹かれるから。」 日本のWebは「残念」
ヘッセでも、北山修でも、吉福伸逸でも、村上春樹でも、みんなそうだけど、ある程度本が売れたり、歌がヒットしたりすると、そこから「逃げ出し」たくなるらしい。梅田の本は合計で80万部売れたと本人は言っているけれど、それって多いのか少ないのか。ただ、今でも売れているとすれば、今その本を読んで梅田を慕っても、ご本人は、かなり違った世界に行ってしまっている、ということになる。
つまり、当ブログの出発点にはたしかに「ウェブ進化論」はあったけれど、原点に戻ろうとした場合、当然、あの本に戻っていく、ということにはならない。いろいろなサイクルがあるわけだから、一旦あそこに戻ることがあったとしても、もう同じポイントには戻れない。そう言った意味では、スパイラル状態に前に進んでしまっている、と言ってもいいだろう。
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コメント
当ブログの始まりは、この「ウェブ進化論」にある。ここが原点である。この本についての検証から始まった。その目次は、1・0時代に書いていた。12年前、私はここにいた。
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投稿: Bhavesh | 2018/06/26 22:01