こころがよくわかる スピリチュアル臨床心理学<2>
<1>よりつづく
こころがよくわかる「スピリチュアル臨床心理学」<2>
石川勇一 メディアート出版 2005/11 単行本 271p
現在進行中の「ブッタ達の心理学3.0」というカテゴリも、残すところ40ほどのメモを書き込みだけののスペースしかなくなってきた。ほんとうにまとまりのつく結論まで辿り着くことができるだろうか。そんな思いがよぎると、もうこの辺で、手を打ちたいという妥協案が頭に浮かんでくる。
そんな時、ふと思い出すのが、安藤治「ZEN心理療法」と、この石川勇一の「スピリチュアル臨床心理学」。なんとなくネーミングが軽く、その割には、中味は結構まとも、というバランスが素晴らしい。こちらの石川の本は、「スピリチュアル心理学入門」として2009/04に増補改訂されている。
本書は、心や魂についてきちんと学びたいと思っている人のために、わかりやすく、しかも質の高い、最高の入門書をつくろうという気持ちで書きました。p270「あとがき」
なるほど、その志しは十分に伝わってくる内容だ。それぞれのテーマは10章に分けられているが、一つ一つの記事は独立しており108にまとめられている。なんの意味もなさそうだが、この108という「美学」が、興味をそそる。増補改訂版では、これが118になってしまっているのが、ちょっと残念(笑)。
あちこちで揶揄されてはいる心理職ではあるが、また、その必要性が高まっているのも事実だし、それを学んで自らの技術なり職業なり、生き方とする、というプロセスもなかなか尋常な技ではない。
この本はよくまとまっているとは言え、これはあくまで入り口にすぎない。この108の入り口からひとつひとつ迷宮巡りをしていれば、永遠に出口に出会わない、ということにもなりかねない。
私は逆に、この本の108の項目のうち、本当に必要なものはどれだろう、と絞りこみ作業に入ってみた。せめて21くらい(これも単に美学の上の数字だが)に絞ることができないのか。ところが、これがなかなか難しい。どうかすると、いくら絞り込んでも40を超える。なるほど、これだけ「勉強」しないと、心理学はわからないのだな、と、あらためて、めんどくさそう、と思った。でも、だからこそ、ここでは絞り込んでみよう。
001)臨床心理学とは
004)関連の資格
010)健康と病
023)統合失調症
029)初期面接の進め方
038)精神分析の誕生
047)フロイトとユング
051)集合的無意識と元型
058)行動主義と行動療法
063)人間性心理学の誕生
069)セラピストの3条件
070)エンカウンターグループ
081)内観療法
084)トランスパーソナル心理学
087)ケン・ウィルバーの三つの眼
093)サイコシンセシス
099)輪廻転生
100)臨死体験
102)生と死
105)瞑想の可能性
108)心理臨床家のための覚え書き
絞り込んだつもりでいても、これだけのテーマが山積みとして残される。一つ一つが一生を賭けて問い続けなければならないような課題ばっかりだ。全部おっかけていたら、何回も生まれ変わってこなければならない。えいっ、ここは、もっと絞り込んで7つにしてみよう。7もまた、単に美学の問題だが。
001)臨床心理学とは
051)集合的無意識と元型
069)セラピストの3条件
070)エンカウンターグループ
102)生と死
105)瞑想の可能性
108)心理臨床家のための覚え書き
ここまで絞り込むとすっきりはするが、すっきりしすぎている感じもする。でも、あえて、ここは、「ブッタ達の心理学3.0」のために、さらに3つに絞ってみようじゃないか。
001)臨床心理学とは
069)セラピストの3条件
105)瞑想の可能性
と、まぁ、こんな形になるだろう。そして、また、さらに一個に絞るとすれば、予定調和的ではあるが、結果はこうなる。
105)瞑想の可能性
ここまでくれば、最終の結論はこうなるでしょう。
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