バガヴァッド・ギーター<6>
<5>よりつづく
「バガヴァッド・ギーター」 <6>
鎧淳 2008/03 講談社 文庫 275p
いま、この時期、自分が自分のために読んで聞かせたい本として選ぶとするなら、この本が最右翼として登場することだろう。季節は春を迎え、内なる衝動が揺動する。怖気づく自分を奮い立たせ、いざ、新たなる内なる道へと進みゆかん。
第一章
ドリタラーシュトラ王は訊ねました。
聖なる大地、クルの野に、戦わんとして蝟集せるわが殿ばらと、パーンドゥの徒は、なにをかなせる、サンジャヤよ。
サンジャヤは答えました。
ときに、ドゥルヨーダナ王は、パーンドゥ勢の布陣したのを見て、ただちに、師父(=ドローナ)のもとに歩み寄り、次のように申しました。
「師よ、ご覧あれ、ドゥルパダの子、御身の賢しき教え子により布陣されたる、これなるパーンドゥの子らの大軍を。
そなたには、いくさの園でビーマ王、アルジュナ王子にもならぶ、名うての弓取り、猛き武士ユユダーナやヴィラータ王、また大将軍なるドゥルパダ王、
ドリシュタケートゥ、チェーキターナ、勇猛果敢なカーシー国王、プルジット、クンティポージャ、無双の弓取りシビ国王、
勇猛無双のユダーマンユ、勇猛果敢なウッタマウジャス、またスバドラー妃の王子や、ドラウパディー妃の王子たち、いずれも由々しき大将軍なる。
さて、われらがうちの名だたる面々、わが軍勢の将士たち、そを知り給え、バラモンよ。ちなみに、そを御身に告げ申さん。
御身と、ビーシュマ、カルナ王、一騎当千クリパ王、アシュヴァッターマンにヴィカルナ王、加えて、それにソーマダッタの子、
その上、さらに、さまざまな武器を押っ取り、わがために、身命惜しまぬ数多の精兵、いずれも百戦錬磨なる。
ビシューマにより護らるる、これなるわれらが軍は無勢。片や、ビーマ王により護らるる、あれなるかれらの軍は多勢なり。
されば、あらゆる駆け引きに、もち場、もち場に踏み止まり、御身の方はみなこぞり、ビーシュマをのみ護り給え」。
彼の猛き心を奮い立たせつ、クルの長老、武威かくれなき大伯父(=ビーシュマ)は、獅子吼して、高らかにほら貝を吹き鳴らしました。p28
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