ザ・プロフェット
「ザ・プロフェット」 ジブラーンの伝説の本『ザ・プロフェット』 (THE PROPHET―預言者)の決定版!
カリール・ジブラーン (著), 池 央耿 (翻訳) 2009/11 ポプラ社単行本: 157p
Vol.3 No.0011★★★★☆
ジブランの「預言者」は邦訳されたものだけでも、たくさんある。どれが本当に決定版、とはなかなか言えない。
「プロフェット(予言者)」小林薫 1972/06 ごま書房
「預言者」大型特装版 佐久間彪 1984/05 至光社
「生きる糧の言葉」岩男 寿美子 1985/06 三笠書房
「うつわの歌」(抄訳)神谷美恵子 1989/09 みすず書房
「預言者」ポケット版 佐久間彪 1990/04 至光社
「預言者アルムスタファは語る」堀内利美 1993/03 近代文藝社
「ハリール・ジブラーンの詩」神谷美恵子 2003/09 角川書店
「預言者のことば」有枝 春 2008/2 サンマーク出版
「よく生きる智慧」柳澤 桂子 2008/12 小学館
「預言者」船井 幸雄 2009/8 成甲書房
「ザ・プロフェット」池 央耿 2009.11 ポプラ社
それにOshoは「私の愛した本」の中でも取り上げているし、特別に「預言者」を語った「The Messiah」1,2の二巻がある。Oshoは「私が愛した本」の中で、作品数としてはもっとも多い9冊をカリール・ジブランから取り上げている。その他、某出版社からジブラン全集の企画がでてくる話もあるらしいので、楽しみだ。
ただ、個人的には、もっとも一番最初に読んだ小林薫訳「プロフェット」1972が最もお気に入り。量的にもいいし、イラスト付きのところもいい。翻訳の質については当ブログの判断は及ばないが、20歳前後にすでに出来上がっていた「預言者」は、40歳過ぎまでジブラン自身が手を入れ続けていたとはいうものの、あまり美文化された「預言者」翻訳は、むしろ私は好まない。
Oshoは「預言者」はニーチェの「ツァラトウストラはかく語りき」の反映だと話しているし、当ブログとしては、当面、まずは「ツァラトウストラ」を再読しつつある。
快楽を追うには、すでに春を過ぎ、しかし、ふり返るに秋にはまだ間がある人々がいる。
求めること、思い出すことを恐れて、快楽をすべて遠ざける人たちだ。
心をなおざりにし、あるいは、心にそむくことは避けたいからである。
だが、そのようにふるまう中にも快楽はある。
ふるえる手で根を掘って、思いがけなく財宝に巡りあったりもする。
だいたい、心にそむくなというのが無理ではないか。 p115 「快楽」
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