ホイットマン詩集<3>
「ホイットマン詩集」<3>世界の詩集〈第10〉
ウォルト・ホイットマン 長沼重孝・訳 1967/12 角川書店 全集・箱入 270p
Vol.3 No.0037★★★★☆
「BIHL2」の11冊目。「草の葉」として知られるホイットマンの詩集。
こちらは、本自体は古いけれど、先日近くの古書店から求めたもの。ワゴンセールになっていたので、他の詩集とともに手にいれた。この本の特徴は、それぞれの詩集を吹き込んだソノシートがついていること。
ソノシートなどと言ったって、もう若い人には通じないだろう。薄いプラスティックのペラペラなレコードと言ったらいいだろうか。懐かしい人には懐かしい。当時としては画期的な本であったはず。
もっとも、私とて、現在、このソノシートを再生する術がない。このホイットマン版のソノシートには「開拓者よ! おお、開拓者よ!」が吹きこまれており、解説を芥川比呂志が担当している。ぜひ聞いてみたいが、後日ということになる。
さあ、俺の黒く陽にやけた子供たちよ、
整然と、しっかりついておいで、
お前たちの獲物を用意しろよ、
ピストルはもったか、鋭い刃のついた斧はもったか。
開拓者よ! おお、開拓者よ! p116
考えてみれば、ホイットマンは、ネイティブ・アメリカンと対峙していたこともあったのではなかろうか。そのような観点から見直す必要もあるかも知れない。エマーソンとか「ウォールデン森の生活」のソローなどと一緒に読んでみるのもいいだろう。
どこかで指摘されているが、この意気揚々としたハイテンションは、どこか「バガヴァッド・ギータ」に通じるところがある。フロンティア・スピリットが刺激される。
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