謎のギャラリー 謎の部屋
「謎のギャラリー」 謎の部屋
北村 薫 (編集) 2002/01 新潮社 文庫 470p
Vol.3 No.0049☆☆☆★★
こちらもまたジブラン追っかけの最中でのお立ち寄り。宮部みゆきとの対談の中で北村薫が、ジブランに触れている。
北村 カーリル・ギブランって、寡聞にして知らなかったんですけど、「八十全集」の解説だと、とにかく中近東の詩人というふうなことが書いてあったから、これはもう調べたって駄目だなと、ギブアップしてしまったんです。とにかく西條八十はいろんなものを読んでいて、家の書庫には何千冊もの詩集があって、「日本でいちばん詩を読んでいるのは、私だ」と言っていたらしい。娘さんが見ると、ちゃんと読んだところに線が引いてあったりして、そういう人だからこそ、見つけられたものだと思ったんです。
ところがその角川文庫を出したら、小森健太郎さんから電話がかかってきて、「カーりル・ギブランというのは、ほんとうは、カリール・ジブランと読む方が正しい」とおっしゃり、「実は私が訳書を出しています」というんです。「えーっ」と驚きました。小森さんによると、わりと有名な、英米ではよく出ている人だっていうんです。昔は丸善にいってみると、棚にいっぱいぐらいの本が出ていたそうです。
宮部 創作活動は欧米でなさっているんですか。
北村 小森さんによると、アメリカではベストセラーも出しているらしい。カリール・ジブラン、アラビア語では、ジブラン・ハリル・ジブラーニ、レバノン。p445
この対談は2001年11月のものだから、現在はもっと認知度はあがっているだろうけれど、当時はこの程度だったのだろう。最近では、あの著名な経営コンサルタントとやらまで、別途訳書を出しているくらいだ。カリール・ジブラン、ブレーク寸前。
最近、ジブラン関連のこんなホームページを見つけた。一連のart worksがきれい、かつ、貴重。今夜のお気に入りは、これ。
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