The Golden Future <1>
「The Golden Future」 <1>
OSHO (著) 1988/01 出版社:Rebel Publishing House ハードカバー 390p 言語 英語,
Vol.3 No.0052☆☆☆☆☆
ニーチェがツァラトゥストラを使ったのと同じように、私はニーチェを使う
私がツァラトゥストラのことを語っていた時、・・・・それは大変こみいった事態だった。なぜなら私は直接ツァラトゥストラのことを語っていたわけではないからだ。私はフリードリッヒ・ニーチェの発明したツァラトゥストラを語っていた。ツァラトゥストラの偉大な洞察は全て、ニーチェによって与えられたものだ。
ツァラトゥストラ・・・何度も彼の原本が私のところにもたらされた。その本はあまりに凡庸なので、私は決してその本を題材に話したりはしなかった。カリール・ジブランが完全に虚構の名前であるアルムスタファを象徴的人物として使ったのとちょうど同じように、ニーチェはツァラトゥストラを単に象徴的人物として使った。ニーチェは歴史上の人物の名前を使ったが、全く虚構的なやり方でそれを使った。彼は自分の洞察をツァラトゥストラの口を通して語った。
だからまずこのことを覚えておかねばならない。これはニーチェのツァラトゥストラであり、元のツァラトゥストラとは何の関係もないこと。そして二番目に、私がそのツァラトゥストラを語っている時、ニーチェがどう意味しようとしていたかを私は気にしていないこと。私には、彼が何を意味しようとしたかさえ知る手だてがない。ニーチェがツァラトゥストラを使ったのと同じように、私はニーチェを使っている! これは私のニーチェであり、ニーチェを通じた私のツァラトゥストラである。だからどのような高みにあなた方が飛んで行こうと、それはツァラトゥストラとは何の関係もない。
私は幾百の神秘家を語ったが、常に私が語っていた。そして何かの折にどこかで彼らに会う機会があれば、彼らは私に怒り狂うだろうことを私は完全にわきまえている。彼らは本当に激怒して言うだろう。「私はこんなことを言ったつもりはない」。しかし私の側の問題は、「どうやってあなた方の意味したところを、私が知ることができようか?」ということだ。私はただ自分の意味しているところを言えるだけだ。だからツァラトゥストラだろうが、ブッダだろうが、イエスだろうが、荘子だろうが、私を通して語られたものには皆私のサインが入っている。あなた方は常に私を聞いているのだ。(中略)
人々は内容よりも名前にはるかに注意を払う。もし私があなた方に「ツァラトゥストラがこう言った」と言うと、あなた方は非常な注意をもって耳を澄ます。ツァラトゥストラというまさにその名前が、非常に古代的だし、預言者めいているから、彼はなにか大事な事を言ったに違いないと思われる・・・・。そして信じてもらいたいが、私はツァラトゥストラがどういう人物か知っている。彼は貧弱な人物だ。しかしこのことは誰にも話さないようにしてほしい! これは私とあなたの間の、プライベートな会話だ。OSHO1987/04/26「The Golden Future」p87~88 「Osho、ニーチェを語る」p51
| 固定リンク
「42)One Earth One Humanity」カテゴリの記事
- Books I Have Loved<78>(2010.06.20)
- ミラレパの十万歌<3>(2010.06.19)
- バガヴァッド・ギーター<8>(2010.06.18)
- ミルダッドの書―灯台にして港<3>(2010.06.18)
- 『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する<5>(2010.06.17)
コメント