« 心理学対決!フロイトvsユング (史上最強カラー図解) | トップページ | 超訳ニーチェの言葉 »

2010/07/31

ダダ漏れ民主主義 メディア強者になる!<1>

ダダ漏れ民主主義 メディア強者になる!
「ダダ漏れ民主主義」メディア強者になる! <1>
日垣 隆 (著) 2010/5 講談社 単行本(ソフトカバー): 256p
Vol.3 No.0079☆☆☆☆★

 なんか変だな、と思いつつ、この「ダダ漏れ」ってなんだろう、とあちこちひっくり返してみたが、結局はわからなかった。これはどうやらダラダラ漏らす、ということで、芸術活動としてのダダイズムのダダとは一切関係なさそうだ。当然だろう。

 この人の名前、一度は聞いたことがありそうだ、と思ったが奥付をみると、知った本のタイトルはない。そこで、こちら側を調べてみたら、一度、彼の本は読んだことがあった。「使えるレファ本150選」。けっこうベタなタイトルの本である。もう4年前だ。教科書体の真面目な本だったという記憶があるが、こちらは結構、草書体の一冊である。

 そもそも「週刊現代」に2009/07~2010/05に連載された「なんなんだこの空気は---メディア考現学」をもとに単行本にした、ということである。メディア論あり、IT論あり、ジャーナリズム論あり、で、ごちゃ混ぜだ。週刊誌的つかみだから、なんかやたらと忙しい。新鮮な話題も豊富なので、コンテナ論、コンテンツ論はまずまずだが、コンシャスネスには至らない。

 文学論、的な部分もあるので、いくかな?、と期待はするのだが、いかない。所詮はこの程度なのだろう。民主主義がタイトルになっているので、そのような方向にいくかな、と期待もしたが、必ずしもそうはならない。もっとも、いまや民主主義を語ったところで、とてもコンシャスネスにつながるとは言えない。

 ちなみに、こういう話を書いていると、まるでIT関係に強いかのように誤解される方がおられるかもしれないが、例えばITジャーナリストの佐々木俊尚氏という、IT事情を知るには便利な書き手なのに、一冊一冊の賞味期限が半年程度と短く、オリジナリティのなさが特長である人の講演を聞いていると(喋りが連打法級)、最前線のことはなんでも知っているかに見えるけれど何を言いたいのかさっぱりわからない、あるいは、なんだ彼はただのオタクか、と真実が見えてしまうほどチンプンカンプンなのである。私の、この程度の記述は我慢していただけると幸いである。
 佐々木氏が講演やシンポであまりに偉そうで、かつ、独りよがりな議論を一方的に展開するので、つい本当のことを言ってしまった。
 連打法は、キーボードだけでたくさんである。
p060「第1章 ダダ漏れ民主主義とは何モノか」

 佐々木俊尚については、同感。我が意を得たりであるが、それを打倒しているこの著者のこのあたりの「連打法」も、ぎりぎり限界ではある。だが、まだちゃめっけがあって、ゆるせるかな~。それにしても、やっぱり、コンテナ、コンテンツ論は、もう限界なんだな。好奇心を維持するにも限度はある。

 かつて、ネット上の仮想空間「セカンドライフ」が日本を、また世界を変えると断じていた方々、お元気ですか。p115「第2章 何事も体験しなければ始まらない」

 当ブログも、セカンドライフで踊ってみたほうだから、鼻白む。元気じゃないです。たしか40冊ほどセカンドライフ本を読んだから、そのうち、リバイバルの意味を込めて、リストを作っておこうかな。

 ツィッターには全然新鮮味を感じないし、SNSの密度にも耐えきれない当ブログとしては、せいぜい、旧メディアに属しつつあるブログでも書いていくしかない。しかも、電子ブックじゃなくて、公立図書館の読書、というメディアにこだわっているのだから、まぁ、メディア強者とは、とても言えない。マイペースでのんびりいこう。

<2>につづく

|

« 心理学対決!フロイトvsユング (史上最強カラー図解) | トップページ | 超訳ニーチェの言葉 »

41)No Earth No Humanity」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ダダ漏れ民主主義 メディア強者になる!<1>:

» SNSで幸せゲット! [SNSで幸せゲット!]
こちらはSNSについての情報サイトです。よろしければご覧ください。 [続きを読む]

受信: 2010/08/04 16:26

« 心理学対決!フロイトvsユング (史上最強カラー図解) | トップページ | 超訳ニーチェの言葉 »