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2010/08/09

ヤフー・トピックスの作り方

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)
「ヤフー・トピックスの作り方 」 
奥村倫弘 (著) 2010/4 光文社 新書: 205p
Vol.3 No.0090☆☆☆☆★

 最近こんなことがあった。仕事をしていたら、突然奥さんが飛び込んできた。隣室でテレビの地域ニュースを見ていて、知った人の名前がでてきたのだ。この年になると、結構知った人の名前や顔がニュースになるのも珍しくなく、自分だって、どうかするとネタにされていることもある。

 しかし、その夕方の奥さんの顔からは血の気が引いていた。あわてようは半端じゃない。仕事をほっぽり投げて、テレビの前にいくと、最初の半分は終わっていたが、まだ残り半分のニュースをやっていた。

 早い話しが、このところ3年間ほど定期的に、仕事上で付き合いのあったある人物(公務員)が、預けられていた会計の立場を使って公金を私的に流用していた、ということである。まぁ、よくある話ではないか。

 発覚後、全額返却したので当局は告訴は見送るということで罪人になることはなかったが、その事実を公表され、職場を追われた。高級自動車どころか、中古住宅ならちゃんとした一軒家を購入できるほどの金額なので、おいおい、どうしたことか、と驚いた。あと数年がんばれば、退職金だって、その倍はもらえただろうに。

 この人物、近年やたらとモンスター化しており、非常に他罰的になっていた。こちらに対する突っ込みもきつくなっていた。すこしアスペルガー化しているのではないか、などと噂になっていた。なるほどな、ああいう境地になると、あのような行動にでるのか、テレビを消したあと、すこしボ~としていた。もうすこし詳しく知りたかった。

 すると奥さんは「ヤフー・トピックスにでているかもしれない」と叫んで、自分のパソコンをいじりだした。結果はまだそのニュースは反映していなかった。私もさっそく検索してみたが、その夕方直後ではそれほどひっかかってこなかった。

 しかし、数時間後には、某巨大掲示板にも専用のスレットができたし、各ニュースサイトにも反映され始まった。テレビニュースの動画サイトでも、くり返しみることができるようになった。

 顔写真こそでないものの実名報道だから、そうとうにキツイ。一般企業なら、これほどキツイ想いをしなくてもすんだかもしれない。全額返却したのだし、辞表をだしたのなら、それはそれでプライバシーの保護、個人情報の保護の類が護ってくれるに違いない。

 そう言えば、数年前に、教育機関のトップに上り詰めた、かつての同級生が、電車内のセクハラ行為により、ニュースになったこともあった。あの時も、某巨大掲示板での、あまりにひどい書き込みのされ方に同情して、私はますます掲示板という奴を見なくなった。

 で、結局、今回のニュースの出所は、当局の定期的な記者会見の場で発表されたことであって、その過去ログを遡っていくと、定期的にそのような処分が繰り返し発表されており、まぁ、かの職場においてはよくあることだったのだ。そもそも、その当局のホームページをみれば、ニュースの詳細は書いてあったのである。

 その後、ニュースサイトを注意深く見ていたが、各機関から流される情報はほぼ同じもの。結局は、当局のプレスリリースをコピーしているだけで、どのサイトもほとんど変わりない文字を繰り返しているだけだった。

 その後数日して、いわゆるサードパーティなグループの運営するサイトには、それ以上のニュースが展開されるようになり、新しい情報が追加され始まったが、どこまでが取材に基づいた正しい情報なのか、憶測に基づいて書かれたものなのかは、定かではなかった。

さて、今回のできごとで、わかったこと。

1)うちの奥さんは、地域のニュースを小まめに見ていること。
2)デスクトップにはYahooを貼り付けており、毎日、ヤフー・トピックを見ていること。
3)とは言え、あまりに密着した地域ニュースは、大手サイトでは見れないということ。
4)細かいが、自分の関連のあるニュースも日々流れているということ。
5)でも、本当に知りたいニュースは、やっぱり自分でキチンと把握しなければならない、ということ。
6)すくなくとも、流れている噂話に毛の生えたような情報だけでは判断できない、ということ。
7)いままで見逃してきたニュースもたくさんあったのだ、ということ。

 さて、この本はヤフー・トピックスの編集に携わる立場の人の裏話。

 アクセス数の推移を見ると、一般的な社会人のリズムに呼応すうようなアクセスのグラフが描かれています。午前8時~同30分、午後12時~同30分、午後5時~同6次の3つにアクセスのピークがあります。それぞれ、世間一般の企業の就業開始時間、昼休み、退社時間に相当しています。p28「トピックスの作り方」

 比較にはならないが、当ブログにもアクセス時間帯のピークがある。朝はなく、昼と夕方は同じ。そして夜9時~11時に再び山が来る。

 トピックス編集部の就業時間である午前10時になると、トピックス編集部員が次々と出社してきます。年齢構成で見ると30歳前後の編集者が中心で、男女比はほぼ半々。p30「トピックスの作り方」

 そもそもネット上のさまざまなサービス利用者の年齢層をみると、ほぼ30歳をピークにきれいな山になっている。もちろんケータイにまつわるものはもっと若年層に寄るが、全体が40~50歳側に寄ることはほとんどない。50歳以上の調査など、50歳以上、となっているだけで、こまかくリサーチすることさえ無駄、という態度の調査結果が多くある。だから、ヤフー・トピックスの編集部のスタッフの平均がが30歳前後である、ということは妥当性があるだろう。

 さて、またまた当ブログの比較であるが、書き手がまず、前期高齢者域に近づいていることもあり、顔の分かっているアクセス者20人ほどの平均をとってみると、お見事に50歳を超えている。男女比でいうと6対4か、7対3で、男性のほうが多い。話題によっては逆転することがある。逆転した時は、かなり注意深く調査して、できるだけ、男女半々の比率が維持されるよう気をつけることにしている(が、なかなかできない)。

 当ブログ全体のアクセス者の細かい分類はできないが、平均30歳、というところまで持っていくのは無理だろう。村上春樹やら、臨床心理学などの話題を展開すると、若い女性などがどんどんアクセスしてくれていそうなのだが、どうも、書き手側に無理があり、長続きしない。

 ニュースサイトと読書ブログ、という違いはあれど、ネット上で蠢くヤフー・トピックスの裏事情を知っておくのも悪くない。

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