Twitter社会論 新たなリアルタイム・ウェブの潮流
「Twitter社会論」 新たなリアルタイム・ウェブの潮流
津田大介 2009/11 洋泉社 新書 191p
Vol.3 No.0100☆☆☆☆★
手元のムーバはすでに6年前に発売されたもので、1年落ちで購入したとしてもすでに5年が経過していたのであった。光陰矢のごとし。たしか、このムーバは、逮捕直前のホリエモンも使っていた(色違いだった。彼は青モデル)のだから、当時としては、まぁまぁ、普通に人目に触れても恥ずかしくない程度のものだった。
しかし、今回、ムーバでツィッター、という概念のソフトではうまくいかないことが分かった。私の機種の場合、一段テーマを掘り下げて、iModeでツィッター、というところまで下りていかなくてはならない。その概念で探してみれば、それをサポートしている極く個人的なソフトも存在しているのだが、それをダウンロードしてはみたが、なかなかうまくいかなかった。
そこで、編み出したのが、うちの奥さんのらくらくフォンからのツィッターである。らくらくフォントは言え、先日登録したばかりの新機種だから、これが簡単にできた。パソコンからそれらしきページを検索して、バーコードリーダーで読み込んで、あとはツィッターIDとパスワードを入れるだけでアクセス完了。
文字打ちも、慣れない機種だから、ちょっと引っかかるが慣れれば、普通のメールを送信する程度で超カンタン。あとはタイムラインを読むほうも、文字は大きいし、量は多いが、あとは課金状態を確認すれば、らくらくツィッターが一台できあがり、ということになる。これなら、独居老人の生存確認の発信用に十分使える。
ツィッターのことをよく知らない人に、ツィッターの何が革新的なのか、どこが面白いのかを説明するのは困難を極める。基本的には、今現在自分が内をしているのかを140文字以内で投稿し、同じように投稿された他人の他愛ない日常を読む、たったそれだけのサービスだからだ。だが事実として既に全世界で5500万人(引用者注2009/10現在)近くのユーザーを抱え、彼らの日々の記録をグーグルやマイクロソフトが大金を払って利用しようとしている。ここには一過性のブームでは片付けられない貴重な価値が間違いなく眠っているのだ。p4
だいぶ前のことになるが、2003年頃、ヤフオクで1500円で落札した、ほんと初期のwin3.1が入っていたIBMノートに、リナックスであるVineをインストールしようとして、あくせくしていたことを思い出した。あの時も、ネット上のサポートでなんとか成功したのだったが、まぁ、あれはあれで、インストールできた、というだけであって、すぐにこれは新しく買い変えるべきだ、という結論に達した。ただ、悪戦苦闘するだけの面白さはあった。
さて、今回の「iModeでツィッター」というテーマも興味シンシンではあるのだが、そんなことにかかずらっている間に、最新の格安機種を購入して、ネットにアクセスしてしまったほうが、はるかに上手な時間の使い方、ということになろう。コンテナにばっかり時間をとられ、ましてやコンテナ論をコンテンツ化してしまっても、それって結構後ろ向き。当ブログの大いなる目標は、コンテナ→コンテンツ→コンシャスネス、というところまで行きつくことにあったのでアール。
ちなみに、この140文字という文字数は米国の携帯電話のSMSの送受信文字数が160字までというところから来ている。06年のサービス開始当初、ツイッターは投稿文字数に制限がなかった。しかし、当初からSMSでつぶやきを受信する機能はユーザー使われており、160文字を超える長文のメッセージは自動的に160文字に分割されて、連続して届けられるという仕様になっていた。
このためSMSの受信数が必要以上に多くなり、通信代が高くなるという問題があった。そこでツイッター社は使用変更し、ユーザー名とメッセージ前方のコロンを加味した20文字をバッファーとして残し、ツイッターへ投稿できる文字数を140文字以内としたのだ。p28
ツイッターの特徴を考える場合、過去のサービスを思い出してみると、比較しやすい。
1)パソコン通信や、その前のワープロ通信などでは、ホントに内輪的な通信網だったので、すぐバトルが始まり、前より仲が悪いグループ性ができることがあった。
2)ニフティのフォーラムなども整然としたテーマ別の楽しさはあったが、いかんせん課金の問題や、いわゆるドメステッィクに特化したガラパゴス化していたので、グローバル性やオープン性に欠けていた。
3)HP上の掲示板なども見ている人が極めてすくなく、反応もよくわからなかった。
4)某巨大掲示板に至っては、功罪相反する評価が併存する。私が好きじゃなかったのは、匿名性、誤字脱字と言えど修正できない。ましてや一度書きこむと自分の力では削除できない。
5)一時のブログブームは去ったとは言え、ブログは大いなるメディアであることにはかわりない。長所も多いが、短所を挙げれば、数が多すぎ、RSSリーダーなどをつかわなければ全部を読むことができない。ましてや、長文などを書かれると(つまり当ブログごときのブログ)、いちいち読んでなんかいられない。
6)クラウド・コンピューティングのセキュリティの高さもいいのだが、どうも管理者の存在が目についてしかたない。素朴な味わいがそがれてしまう。
7)SNSも一巡してしまい、どうもダレている。互いに認証しなければならない、という人間関係が、逆に重くなってしまうことが多くなってきた。
それに対応する形でこのグーグルを越えるとさえ過剰表現される新しいサービスを比較してみる。
1)ツイッターなら、内輪的な密接性を持ちながら、誰にでも読まれてしまうし、誰をもフォローできる、という極めて高いオープン性がある。
2)言語的なハードルはあるが、ネットがつながっていれば、いずれからのアクセスも可能である。しかも、一個のつぶやきで終わらせることもできるし、全世界に大声で発信する波及性も、可能性として秘めている。
3)HP上の情報もいつ更新されたのかわからないものも多く、私の仕事用のHPごとく、すでに最終更新してからすでに数年が経過してしまっているものも多くある。こうなってしまえば、もういくら更新しても誰も来ない。ツイッターなら、簡単につぶやけるし、それがすぐフォロワーたちに伝わる。
4)ツイッターは属人性がつよい。政治家や芸能人に限らず、一個人であっても、個人としての「責任ある」つぶやきが文化として根付き始めており、そこから本音を読みとることも可能ではない。それに、簡単に前言を削除することができる。
5)当ブログとしての反省でいえば、ついつい長文になってしまうところ。それにアクセスログ解析を活用するとは言っても、具体的な反応をなかなかつかみづらいところがある。またプッシュ型で更新を受け取ってくれない人も多い。つまりリアルタイム性に欠ける。
6)ツイッター社の方針として、過重なサービス化することを避けているらしい。ここがよくもわるくもツイッターと言われるところとなろう。今はいいほうに作用しているようだ。
7)SNSについては、すでに乱立していた他の弱小サービスは次々と閉鎖しているし、本当に生き残るところだけが生き残る時代となっている。しかも、そのサービスは過重化しており、新鮮味がなくなくりつつある。
あといろいろあるが、まぁ、ツイッターに注目してみることに妥当性があることはわかった。
ブログ時代は「メイン=マスメディア」と、「サブ=ブログ」という明確な力関係があったが、ツイッター時代になり、両者は徐々にフラットな立ち位置に向かっている。その方向に向かえるのは、ひとえにツイッターの持つ強烈な属人性とリアルタイム性が個人の情報発信力を最大化させているからだろう。p117
この属人性とリアルタイム性、というのがいわゆるツイッターの持ち味と言えるが、これに加えて、リアルプレイス性というものもある。GPS機能などを使えば、「今」だけではなく、「ここ」も表示できるようになるらしい(もうできているかも)。そして、属人性というものを、「私は誰か」という風にとらえることができるとすれば、それは当ブログでいうところの、コンシャスネス性へと発展する糸口と見ることも可能なのかもしれない。
そのデータベースが10億人規模程度まで拡大すれば、確かにそれは「地球の鼓動」であり、「神経系のネットワーク」ともなるだろう。凄まじい勢いで成長を続けるツイッターを見ている限り、それは決して夢物語ではないようにも思える。p188
ツイッターを「思考や感情をP2Pでゆるやかにつなぐサービス」と見る著者の、ややオーバーな評価ではあるが、ツイッターでなかったとしても、そのような方向になにかをみんな求めていることは確かなのだ。SNSなどがそれぞれにガラパゴス化している現状で、それを大きく打破していく破壊と創造をツイッターに求めようとする潮流はたしかに存在する。
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コメント
この数日、いろいろやってみたのだが、私の理解力と技術と忍耐力ではここまでかな。まともなことはできていないが、いろいろやってiModeの使用料はここ数日ですでに1500円を超えている。パケホーダイとやらには入っていないので、これでツィッターが実用化しても、通信料の費用対効果は考えもの。
おなじ4~5千円/月つかうなら、スマートフォンでインターネット接続のほうが絶対お得だな。
投稿: Bhavesh | 2010/08/18 05:12
そこまでてこずるなら、今のはあきらめた方がいいですね。
i-modeでもいろいろあるんだね。
投稿: setu | 2010/08/17 20:42
docomoの電話での相談サービスに問い合わせてみた。
1)iModeでツイッターができない、ということではない。
2)らくらくフォンでツイッターができているのも、iModeで繋がっている。
3)現在の使っているムーバ機が特別にiModeにつながらない、ということはない。
4)外のサービスについてはdocomoが認証しているサービスではないので、ツイッターのサイトがどうなっているのか、テストすることもできない。
まぁ、4)の返答が出る頃には、電話の相手も4人目ほどに変わっていて、こちらがモンスター顧客に見られ始めているな、と感じたので、そこそこに退散した(通話を録音されてもいたし)。
つまり、結論としては、なぜつながらないかはdocomoでは分からない、ということだった。
投稿: Bhavesh | 2010/08/17 09:54
http://mwg.kumama.org/
これもね、当然パソコンからはアクセスできるんだけど、私のiModeだと、サインインの頁まではいくのだけど、そこからが行かない。パソコンの時と同じID&pwでもはじかれてしまうんだね。( ̄Д ̄;;
投稿: Bhavesh | 2010/08/16 21:10
なるほど。
http://mwg.kumama.org/
は、確実にi-modeが出来るみたいですよ。昨日は、本家の携帯ページなんだけど、i-mode用に間に入ってくれるみたい。
まあ、グレードがどの程度あるのか知らないですが。
とうも、本家のサービスは当初はi-modeあったみただけど、Fomaだけになってるみたい。
twitterで使うパスワードは、他で使ってるようなパスワードじゃないほうがいいですよ。あと接続実験する時には、仮のパスワードに変えてから実験するみたいな。
ちょっと、楽しんじゃってます。w
あと、メールで投稿も出来るしね。ツイッター。(数年前はできた。今も出来るはず。
欧米でも、スマートフォンの人口は多くはないので、SMSや、メールを使ったメッセージや写真、ビデオなどの投稿っていうのは、ツイッターに限らずいろいろなサイトでサポートしてます。ブログの投稿とかね。
なんで、こういう方向で話してるかというと、まず手持ちの環境で使ってみる。すると、自分のしたい方向が分かる。そうすると、どんな機種やネットワークを選ぶべきか分かる。
アイホンは、考えなくても無難な選択ですね。大きな失敗はないと思います。ただし、かゆいところに届かない場合もあとで分かったりする。
アンドロイドは、オープンソースなので、技術オタクなことをするつもりがあるなら、時間をかけたらかゆいところに手が届く可能性がいつでもあります。(実際に僕は届いてる)。
ただし、アンドロイドはまだ開発途上にあると思ってよくて、買ってそのままだと、問題を見つける場合もあります。アンドロイドを使うなら、Android 2.2 (Froyo)がベースになってるほうがうれしいと思います。
Xperiaは、1.6がベース。ただし、ソニー独自の拡張をしているので、使ったことのない僕には何も言えません。
日本ではまだ、2.2ベースのものは出ていないです。Xperiaは12月に2.1の更新があるらしい。遅いです。まだ2.1。ソニー独自の拡張があるので、本家のアンドロイドの進化に追いつくのが遅れてる。
シャープのキーバード付きも 1.6ベース。でも、これもシャープの拡張が入ってるので、僕は判断できない。
ドコモが10月あたりにサムスンの端末を 2.2ベースで出すって話です。
1.6 -> 2.0 = 2.1 -> 2.2 って感じの進化が1年くらいで起きてる。
2.2では、フル機能のFlashが動いたり、全体の速度が2倍前後上がってる。
でも年末には 3.0 が出てくることになっていて、これが本格的な一般ユーザ向けのアンドロイドになりそうです。アンドロイドのビッグバンは来年でしょうか?
ドコモからでてくるサムスンの機種は 3.0への更新があとで出てくることも期待できると思う(保証できないけど)。
そう考えると、普通にはアイホンがおすすめです。iOS4全機能が載る機種:iPhone 4 か iPhone 3GS でしょう。
iPhone 3G は、同時に複数のアプリが動かないので止めた方がいいです。(今時の日本には売ってないのかな?
投稿: setu | 2010/08/16 18:28
☆setu
この辺の一連のサービスなんだけど、詳報はともかくとして、結論としてはうまくいかないということがすでに分かっているんです。ぜんぜんつながらないところと、部分まで繋がるところがあって、あまりいろいろやっていると、あちこちにiDとpwをバラまいてしまう可能性があるので、ちょっと慎重ぎみ。
多分だが、まずは、自分のケータイのグレードをよく調べてから、サービスとの整合性をしっかり把握しなければならないようだ。マニアックに調べ続けるのもいいのだが、あの、らくらくフォンからのツイッターへの簡単なつながり具合を見た場合、これは無理につなげるよりも、ケータイそのものを変更するほうが、話しは早そうだ。
投稿: Bhavesh | 2010/08/16 15:59
i-mode用ツイッターゲートウェイ
http://mwg.kumama.org/
これの解説+会話のあるブログ記事:
http://nyanyan.to/archives/287
=====
ここで見つけました:
携帯電話からTwitter http://bit.ly/cuyK0Y
投稿: setu | 2010/08/16 14:57
あ、いまの投稿、僕です。
投稿: setu | 2010/08/16 14:46
imode用アクセスURLはこちら(imode以外ではアクセスできません) http://mtwitter.jp
これは、日本の本家ツイッターがやってるサービスみたいです。
http://twitter.com/twj/status/1146677398
投稿: setu | 2010/08/16 14:45