Twitterの衝撃 140文字がビジネスからメディアまで変える
「Twitterの衝撃」 140文字がビジネスからメディアまで変える
日経BP社/枝洋樹 2009/11 日経BP社/日経BPマーケティン 単行本 205p
Vol.3 No.0113☆☆☆☆★
図書館にリクエストしても、人気本はなかなかやってこない。今回ようやく連絡がきたので、図書館に行ってみると、2冊が届いていた。リクエストした時はあまり意識していなかったが、この2冊の本、同じようなタイトルと同じような表紙だった。よくよく見てみると、同じ日経BP社の本だった。
なるほど、TwitterとiPod。この二つを並べてみれば、いかにも今日的話題となる。「衝撃」と「ショック」、なるほどね、このあたりが狙い目なのか。
「Twitterの衝撃」。この本はもともとは「日経ビジネスオンライン」で2009年7~8月に展開された7人の論説が一冊になったものである。つまり順番を待って本が来るまでのんびりしているのではなく、そのオンラインを見ていれば、この内容はすでに分かっていてしかるべきモノなのである。
当ブログの次なるテーマは「No Books No Blog」である。なんでもかんでも本にならなければ信憑性がない、などというスタイルはどんどん捨てていかなければならない。もっと感性豊かにネット上における有意義な情報を「なう」にゲットしていかなくてはならない。そして、なにも長々とブログに書く必要もないのだ。
iPhoneに内蔵したGPS(全地球測位システム)を活用して位置情報を取得し、例えば半径2キロメートル以内の最新のつぶやきを総覧できる。近くにいる人のつぶやきを見て、最寄り駅で「車両点検で電車が遅れ、ホームがあふれている」といった情報がわかったり、近くの店で「特別セールを実施中」であることがわかったりする。p44 「Twitter XiPhoneが切り開く新情報時代」林信行
このGPS機能は他のスマートフォンやガラケーでも活用できるだろうか。それにしても、このようなGPS付き情報がもっともっと溢れかえらないと、まだまだ活用できるまでにはいかないだろう。これからに期待というところか。
Web2.0の重要な概念のひとつに「永遠のβ(ベータ)版」がある。β版とはソフトウェア用語で開発途上版のことだが、ソフトウェア中心の今日では、製品やサービスは常に市場の反応に応じて進化を続けるものなのだ。p57 林
永遠の未完成品。未完の天才、みたいな言い方だな。
マイクロブログであり、ミニSNSであり、そして情報源でもあるTwitterを活用するユーザーにとって、この制限は取り払われるべき欠点でしかない。(中略)
安定稼働を取るか、制限を緩めるか。日々ユーザー数が増加する中、Twitterを支える技術は岐路に立っている。仮に技術の用意が済んだとしても、後はユーザーをどれだけ集められるか。システム構築以外のテクニックにかかっている。p178「Twitterを支える技術の現在と将来」高橋秀和
早い話が、周辺でうろうろしている私などがかき集められている段階であり、一年前とは状況はだいぶ違ってはいるのだろうが、これからがTwitterの正念場、ということであろう。
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コメント
ブログサービスの中でも楽天ブログなどは、そうとうに囲い込み意識がつよく、youtubeも使えないし、外部のアクセスログ解析も使えない。つまりGoogle Analyticsも使えない。
その代わり、やたらと個人メールにDMばっかり来る。財務性を考えればしかたないかもしれないが、ユーザーはややマゾヒズム的に忍耐力をつけないと、楽天と付き合っていけない。
テクノクラティも鳴り物入りで話題になったのに、googleブログ検索などが力をつけたあとは、次第にフェードアウトして、日本語版は、数年前に完全撤退してしまった。
RSSリーダーは、私は活用しているし、複数のサービスがあるので、それぞれに自分にあっているものをもっともっと利用すればいいのに、と思うが、ブログをそこまで読もうとする人々は、そう多くないようだ。
ツイッターは単純なようだが、アプリの在り方で結構多様な活用ができるようだ。ケータイでツイッター、というより、iPhoneでツイッター、というのがトレンドになっているのは、そのアプリの多様性にあるのだろう、というところまで分かってきた。
自然淘汰の中で、参加しているひとりひとりが、それぞれの体験を深めて、成長していっている気がする。
投稿: Bhavesh | 2010/08/23 07:45
mixiはあくまで「囲い込み」が絶対の決まりのようにみえます。それが良くもあり、悪くもあり。
外部ブログと、mixi日記を両立させたいんですが、mixiは頑固にそれは避けてますね。「どっちかしか使えない」という選択の中で、人々はmixi日記だけを使うようになって行っていたよね。
mixi日記の内容を、一部だけ「外部に公開する」設定もしないともう。
Facebookは自分のページを部分的に外部に公開できたとおもう。
ツイッターの強みは、「シンプルさ」にあります。シンプルなので、使い方がいろいろと思いつくままに広がっていく。ツイッターの開発者が思いつきもしなかった使われ方が起きていく。
外部に接続することを許して、接続の決まりを公開しているので、ツイッターの外部の開発者が、いろいろと新しい使い方を広げてくれる。
RSSに似ているんですが、どうも、RSSは、あまり流行らなかったように思います。僕は結構使っていたんだけどね。ちょっと技術的すぎたんじゃないかと思います。
ツイッターは普通の人たちにわかりやすいので、普通にチャットするような感じで使うために使い始めてるうちに、いろいろな使い方を覚えていく。広い世界です。
先日のワールドカップの時には、いろいろな人が、TVを見ながらツイートしていて、おもしろかったよ。
ニコニコ動画みたいな感じなんだけど、自分がフォローしている人のつぶやきだけが「いけー!」とか「やったー」とか、並んでいくんだよね。
その前日には、ハヤブサの地球帰還があって、それを、ツイッターと、インターネットの生放送で見ていました。インターネットの生放送は、 http://www.ustream.tv/ とか、 http://live.nicovideo.jp/ ですね。
もう、マスコミテレビは終わります。あそこは放送局じゃなくて、番組製作会社になっていくはずです。早くそっちに転換して行かないと生き残れないでしょう。10年後がどうなっていくか。
投稿: setu | 2010/08/23 05:42
一年前ほどだが、mixiの情報をグーグルに売る、というニュースもあったが、あれはどうなったのだろう。ググられないことが魅力なmixiだけに、それはないだろうと思った。
しかるに、ググられない不満もmixiにはあるはず。私はあの閉鎖性がネックになって、だんだんとブログ専用派に転向して行った。ググられたい、ないしググられるように画面をつくる、努力も必要だ。
投稿: Bhavesh | 2010/08/22 19:48
1,2ヶ月前だと思いますが、グーグルとマイクロソフトが、それぞれの検索エンジンで使うために、ツイッターのリアルタイムのデータを買ってます。
これで、ツイッターは既に黒字化していて、資金の問題はなくなったと思われるので、必要に応じてサーバーや技術の高度化は問題なくなるでしょう。
グーグルに取っては、「今を知る」ための優良データだと思う。どのページのURLが人々の間で交換されてるか?どんなキーワードがヒットしているか?などなど。
グーグルの検索結果が、更に良くなって、ツイッターを使わない人にも恩恵がくるでしょう。
ちなみに、マイナーなキーワードだと思うけど「・・・・はどうなんだろう?」ってつぶやいて、30秒後くらいにググったら、そのつぶやきが検索の3つめくらいに並んでいたです。
投稿: setu | 2010/08/22 16:23