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2010/10/06

オバマ政権はアメリカをどのように変えたのか

オバマ政権はアメリカをどのように変えたのか
「オバマ政権はアメリカをどのように変えたのか」支持連合・政策成果・中間選挙
吉野孝/前嶋和弘 2010/07 東信堂 単行本 238p
No.0165 ☆☆☆☆★

 「保険」をキーワードにして地域公共図書館のネットワークを検索してみると、数千冊の本がヒットする。これらすべてに目を通すわけにはいかない。それに、せっかくこれだけある本だから、できるだけ最新の本を選択しようとすると、このような本も登場する、ということになる。

 そう言えば、オバマの当選直後の三大政策課題として、教育問題、医療保険問題、グリーン・ニューディール、などが掲げられていた。当時は「オバマは何を変えるか」が問われていたが、一年が経過してみれば、オバマは「何を変えたか」、が問われることになる。教育問題やグリーン・ニューディールとともに、医療保険問題をどのように変えることができたのか。

 この本の中で、大きく医療保険問題がテーマになっている部分は30ページほど。かつてのアメリカにおける医療保険問題の歴史が語られ、ましてやこの本がでたのは最近だとしても、取材されているのは今年2010年の3月あたりまでの状況なので、オバマの業績が大きく語られているわけではない。

 ましてや大統領という職務が地球最大の権力の集中した立場だとしても、一年間でそれほど大きな仕事ができるわけではない。画期的になにかが大きく変わったということではないが、共和党や、民間業界の反対をうけながら、先進国として希れな医療保険後進国アメリカの状況は、今後どのような変化を見せるか、興味深いところではある。

 断片的にもれ聞こえてきているところでは、一歩前に進んではいるが、いまだ道半ばというところであろう。公的医療保険問題は極めて重要で、しかも極めて大きな負担がかかるプロジェクトである。日本でも、ミスター年金の呼び声が高かった長妻厚労省大臣も、管直人政権下においては交代の憂き目を見ることになった。

 日本は、一般論的には公的医療保険はほぼ普及している国とされている。負担額がどれほどのものになるかとか、補償の範囲がどこまで及ぶかとか、あるいは医療の現場がどうなっているか、とか、難しい問題が山積みになっているとはいうものの、アメリカの医療難民が抱えている問題ほど大変ではなさそうである。それプラス個人医療ホケン問題は、別途、当ブログでも追っかけてみることにしよう。

 アメリカにおける公的医療保険は何兆ドルという巨大財源が必要とされるものであり、また医師会や薬剤業界、保険業界などが、複雑に利害関係をつくっている。中絶をカバーするか、国民の2割とされるワーキング・プアの保険難民状態を救うために、それだけの国家プロジェクトを組む必要があるか、など、さまざまな検討されるべき課題がある。

 それでもなお、クリントン時代にも実現できなかった医療保険の法制化に向けて、オバマ政権はさらに一歩前に歩み始めたようであり、今後もその推移に注目していたいと思う。日本においても民主党政権になって、さまざまな期待が寄せられるものの、ひとつひとつの政策課題は、遅々として未解決のままの残されているものも多いようだ。今後も、日米、そして中国、その他の地球人たちの蠢きが、まだまだ気になる当ブログではある。

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