上弦の月を食べる獅子<1>
「上弦の月を喰べる獅子」<1>
夢枕 獏 1989/08 早川書房 単行本 572p
Vol.3 No.0208 ★★★★★
「No Books No blog」カテゴリも残すところ僅か。12月22日、例年冬至に発表予定の「下半期新刊ベスト10」の発表と、「アガルタ探検隊関連リスト」再編集を除けば、あと3冊だけがこのカテゴリとして加えることになる。いや、場合によっては、当ブログの最後の3冊とさえなりかねない。何をどう読めばいいのか。何をどう選べばよいのか。そして、エンディングは何時か。
「『2001年宇宙の旅』講講義」の中で、この「上弦の月を喰べる獅子」を見つけることができたのは収穫だった。この小説について、多弁を弄するのはやめておこうと思う。少なくとも今は多くを語れない。だが、すくなくとも、当ブログにおける5年になんなんとするタイミングにおいて、ひとつの円環の最終地点、あるいは螺旋模様の新たなる起点に位置していることは間違いない。
必ずしも、この小説を以って、すべての意味合いを帯びさせようという訳ではない。敢えていうなら、いくつものサイクルの円環が今閉じられ、今、新たなに始まろうとしている。いくつも、いくつもだ。幾重にもリンクしている。ひとつひとつを解きほぐしている場合ではない。いずれは解明されなければならないことも、ただただその進行状況を見つめていなければならない時がある。
現在は、スマートフォンIS01、世界に広がるWiFiルーターFON、そして今をときめくTwitter、この三つがいわばトリニティを組んで、我がライフスタイルの上に鎮座ましましている。すでに一カ月以上が経過した。今しばらく当面、このスタイルが続きそうだ。当初はかなりの混乱があったが、今は安定期に入りつつある。
この小説については、いずれ繰り返し思いだすことになるだろう。そして、玩味しながら、もう少し熟読することにする。
この間、たくさんの意義ある本にも出会った。書いておかなければならない本も何冊もあった。しかし、このカテゴリがスタートした時点で意図したより、はるかに意味ある「No Books No Blog」カテゴリとなった。読書ブログという、ひとつのスタイルを大きく崩すことには成功したと言える。
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