FREE フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
「FREE」フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略
クリス・アンダーソン(著) 小林弘人 (監修), 高橋則明 (翻訳) 2009/11/21 日本放送出版協会 ハードカバー: 350p
Vol.3 No.0225 ★★★★☆
この本はだいぶ人気らしい。リクエストしてからかなり経過して、忘れた頃に私の番になって到着した。タイミングを外したかな、とも思ったが、一周遅れのトップランナー的な位置に躍り出た、と言えるかもしれない。著者には前著「The Long Tail ロングテール 『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」2006/09がある。
FREEとはいうものの、なんでも無料というわけではない。コンテナで言えば、回線料金とかプロバイダ課金は必要となる。コンテンツでいえば、やっぱりお気に入りの作品は最上の状態で入手したいだろうし、保存もしたい。さて、それではコンシャス・レベルにおいてや。
当ブログも、ネット社会のFREEの波がなければ存在しなかっただろう。ウェブの発達で、図書館ネットワークが極端に利用しやすくなった。そして、ブログと言う機能ができて、ほぼ無料で情報を発信できる。まさに当ブログは、読書ブログとしてはこのFREEの波があったればこそ存在していると言える。
ましてや、ごくわずかとは言え、アフェリエイトまで発生しているので、月に一つの本やDVDを購入する程度の利益が発生している。さて、ここで喜んでいてはいられない。ここからが当ブログの本番なのである。
コンシャス・レベルにおけるFREEとは何か。自由度が高まり、容易に触れることができるようになったコンシャス・ネットワークにおいて、仮に基本的な負担があっても、最低限確保しておきたいこととはなにか。
どうして英語では「free」というひとつの単語になったのだろうか。驚くことに、その古い英語のルーツは「friend(友人)」と同じだという。語源学者のダグラス・ハーパーは次のように言っている。
(両方の単語は)古英語のfreon(自由、愛)に由来する。元の意味は、「最愛の、友人」だったと思われるが、ドイツ語やケルト語をはじめ、いくつかの言語でfree(自由)の意味が発達したのは、「親愛の」や「友人」の言葉が、同じ氏族の自由な一員(奴隷に対して)に使われるようになったからだろう。p27「『フリー』入門」
ギリシャ人とは違ってインド人は数字が現実の物事だけを表わすものだとは見ずに、概念としてもとらえた。東洋の神秘主義は陰と陽の二重性を通して、有形と無形のものを両方ともとりこんだ。シヴァ神は世界の創造者であると同時に破壊者だ。ニシュカラ・シヴァ神の一側面は、「何もない」、つまり空(くう)のシヴァだった。
数字を現実の物質と切り離すことで、インド人は代数学を考えだせたのだ。その結果、数学を発展させていき、9世紀までには、マイナスの数字とゼロなどを論理的に導きだしていた。
「zero」の語源はインドにある。インドではゼロは「空(くう)」を意味する「sunya」であり、それがアラビア語の「sitr」に転じて、西洋の学者がラテン語化し「zerophirus」として、それから現在の「zero」になったのだ。p51「フリーの歴史」
なるほど、ネットワーク・コンシャスネスにおける「FREE」の譲れない基本条件とは、LOVEであり、友人であり、空(くう)である、というのは名言ではないか。とりあえず、ここを基準としよう。ネット上に、愛と瞑想の存在=マイトレーヤを探索する、あるいは創造する作業が、当面の当ブログのコンシャス路線のミッションとなるのである。
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