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2011/01/29

究極の旅―体外離脱者モンロー氏の最後の冒険

究極の旅―体外離脱者モンロー氏の最後の冒険
「究極の旅」―体外離脱者モンロー氏の最後の冒険
ロバート A. モンロー (著), Robert A. Monroe (原著), 塩崎 麻彩子 (翻訳) 1995/07 日本教文社単行本: 336p
Vol.3 No.0231 ★★★☆☆

 ヘミシンク創設者のヘンリー・モンロー、3冊目にして完結編。出版されたのが1994年で、邦訳が1995年にでた。このタイミングが必ずしもヘミシンクにとっては最適とは言えなかったであろう。当時の日本の世相を考えると、むしろ逆風が荒れていた、というべきだ。

 モンロー研究所が1971年に誕生し、1976年にはカリフォルニア州ビックサーのエサレン研究所でその方法論を実証するワークショップを開催p306したということだから、ひょっとすると、「エスリンとアメリカの覚醒」にも、その記録が残っているかもしれない。

 そう思って、かの本をペラペラめくってみたが、もっと丁寧に読まないとその痕跡は見つけられないだろう。1976年と言えば、エサレンのセラピスト達が大挙してプーナに移動した時期であり、その「方法論」に何事かの妥当性があれば、Oshoアシュラムにおいてもヘミシンクは展開されたであろうが、その痕跡も今のところ見つけてはいない。

 この本、「究極の旅」と名づけられている。もともとのタイトルが「Ultimate Journey」だから、まさに究極の旅と翻訳される以外にないだろうと思われる。そう言えば、Oshoにも「究極の旅」という日本語訳があったが、あちらの原題は「The Search」である。

 ブルース・モーエン「死後探索1」、坂本政道「『臨死体験』を超える死後体験」、に続いて、アトランダムにヘミシンク関係の書籍を手にとったわけだが、興味深いところがないわけではないが、ほとんどを飛ばし読みすることになった。

 たしかにその「方法論」には新しい何かが存在しているような気もするが、個人的な過去生体験をいくつも聞かされても、脈絡なく出版される個人史を聞かされるようなもので、あまり心地のよい体験ではない。

 そもそも50年だろうが、80年だろうが、ひとりの人間が一生を生きていけば、それなりのストーリーが出来上がる。最終的に、死に際して、すべてをうまくまとめることができるかどうかはともかくとして、もし関心があるのなら、物語として一冊の本にすることはできるだろう。

 この人生しかなくて、過去も未来もない、と思っていた人にとって、過去生があったことを発見したことは慶賀に堪えないが、かと言って、その過去生が、第三者にとって、どれほどの重みがあるものだろうか。

 さらに言えば、たしかに私個人ひとりにおいても、過去生の重みはあるだろうが、そのことを思い出すことにやっきになること自体、この生をおろそかにすることにすらなりかねない。この生を一生懸命生きていた中で、適時、思い出され、作り出された過去生なら、それはそれなりに存在の妥当性があるように思う。

 体外離脱も過去生や転生も、ないとは誰にも言えない。しかし、ある、とも実証はされていない。いくら、右と左のイヤホンから違った音を聞いてイメージを湧かせたからと言って、そのイメージに意味を込めすぎるのはいかがなものか。

 もし当ブログが現在関心をもとうとしているものを問われたら、「意識を意識する」ということだから、そのイメージを浮かべている、そのイメージの外側の問題なのだ。つまり、図地反転して、その雑念や魔境とさえ思えるイメージではなく、それらさえも浮かべることのできる大きな意識についてなのだ。

 この本の巻末には「用語解説」などの「付録」がついている。ことほど左様に、ヘミシンクの世界は、それなりに造語や新語が、独自の意味付けで使われている。これらひとつひとつのアルファベットに慣れるまで多少の時間が必要だ。ただ、あまりに造語して独自の世界を創ることに執着するよりも、もっと誠実に、過去の人類の功績を受けとって、「伝統」の中に類似点を見つける作業も必要なのではないだろうか。

 かつて、音ではないが、サングラスのような器具の裏側にパターン化された光源をしかけた、たしかシンクロナイザーとか呼ばれたシステムがあった。あれはあれで「効果」はあったと思われるが、ヘミシンクほどにはその効果は「意味付け」されていなかった。

 過去生や体外離脱に紐付けされているシステムであるがゆえに、「効果」があるのかもしれないし、また、その世界を狭めているかもしれない。もう少し、つかず離れずの距離感で行ってみようか。 

 

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