情報喪失の時代
「情報喪失の時代」
ビル・マッキベン (著) 高橋 早苗 (翻訳) 1994/01 河出書房新社単行本: 263p
Vol.3 No.0301 ★☆☆☆☆
1)時代はインターネットのビックバン以前のことである。やむを得ないと言えばやむを得ないが、あまりに時代感覚からはズレているのではないか。少なくとも、この時点で「情報」を語るなら、パーソナルコンピュータやインターネットについての洞察も、もうすこし組み込まないといけない。
2)アメリカの数あるケーブルテレビの一日分を録画して、山の一日と、テレビの一日を半年かけて検証するという、アイディアに支えられた企画ではあるが、だからどした、と、ちょっとどっちらけ。アメリカ文化に興味がある人は面白いかも。マッキベンという人がどういう人なのか、というアウトラインを知りたいなら、この本を手にとることも必要か。
3)この本でも、メソディスト・コミュニティについて触れている。この人のマインドは、西洋的良心派とでもいうべきカテゴリに、自らをはめようとしているのではないだろうか。
4)ソローやスナイダーやマクルーハンなどが時折引用されたり傍証に使われたりするが、こちらも、だからどした、という感じ。
5)企画力に頼った一冊だったが、ここでぜひとも登場しなければならない一冊とは言いにくい。この人、「自然の終焉」ではかなりデカい口聞いているが、意外と凡人だったりして。
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