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2011/08/16

自然災害最新サバイバルBOOK “自然災害”発生時に生き残るための知恵と選択

【送料無料】自然災害最新サバイバルBOOK
「自然災害最新サバイバルBOOK」 “自然災害”発生時に生き残るための知恵と選択
エイムックエイ出版社 2011/05 ムックその他 135p
No.0401★★★★★ 

1)いわゆるサバイバルBOOKはこれまでもいろいろ見てきたし、3.11以前においても、防災意識は持っていたので、この本によって、始めて知ったということはあまりない。ただ、定期的にこのような本に触れて、忘れかけているようなことを再チェックしておく必要はある。

2)「小さな命を守るために普段から自然に触れておこう」p072は、本当にそうだと思う。わが家では、回数こそ多くはなかったが、子どもたちが0歳児の時から、アウトドアをしてきたので、ひととおりのそれなりの体験があった。

3)体験ばかりではなく、ひととおりのアウトドア用品があったので、今回の3.11大震災においても、心強かった。実際に使用したのは、そのうちの一部なのだが、それでも物置にアウトドア用品があると、いつでも対応できる、という心の余裕が生まれる。

4)今回、この本を借りてきたのは、「原子力発電所事故のリスクと回避術を知る 原発事故の知識」p113が記載されていたからである。135ページの本書におけるわずか1割のページしか割かれていないが、かつてのサバイバルBOOKには、原発災害に着いて書かれることはほとんどなかったので、新しい対応と言える。

5)ましてや、原発災害においては、いわゆるアウトドア・グッズが役に立たないことが多い。役に立たないばかりか、その知識が邪魔して、原発事故被害の渦中に飛び込んでしまうことにもなりかねない。何度もシュミレーションしながら、いざという時のために準備しておきたい。

6)放射性物質は体に付着しても、水で洗い流すことができる。放射性物質に汚染された地域から避難してきたきた人でも、風呂に入れば、放射性物質は落ちてしまうから、「放射能がうつる」ということはあり得ない。p116「放射能・放射性物質・放射線の違い」

7)微妙な表現だな。被災地では風呂に入れないことも多いし、流した放射性物質は排水路で高濃度になる可能性もある。あえてここで「放射<能>がうつる」ということはあり得ない、という曖昧な表現を選んでいる。

8)チェルノブイリの例から、少なくとも居住地から300km圏内にある原子力発電所の一と方角、距離を確認しておきたい。p118「放射能汚染は風で拡散し、雨で降下」

9)東電原発事故現場からは80キロ。もうひとつの原発からは60キロ。まずはこの位置関係を把握はしておいたが、風速や雨となると、これはもう全く能力外。ましてや300キロ圏内の気象を把握しておくなんて無理。こんなことを国民に無理強いするより、早く脱原発したほうが早いだろうになぁ。

10)風速5mでも時速18kmだから、福島原発から200km離れた首都圏に放射性物質がやってくるまえ11時間以上の猶予があることがわかる。p119「放射能汚染は風で拡散し、雨で降下」

11)風速5mなんて、よくあり得る風だ。ましてや11時間も一方的に吹き続くなんてあり得ない。ほとんど、完全予測なんて不可能。これは現場を知らない、卓上の論理だ。一番の対策は、脱原発だ。

12)もし、格納容器本体の爆発だったり、原因が水蒸気爆発だったら、300km圏でも逃げる準備を始めるべきだ。p121「原子力発電所の構造を知る」

13)そんなことは不可能だろうなぁ。大体に政府は直ぐに情報を公開しない。これは、今回の3.11に限ったことではなく、これまでの日本においても、アメリカでもロシアでも同じだった。一般人は何が起きているかわからない。本当に必要なら、政府が責任をもって、即ニュースを流すべきだ。ほんとうの最適の対策は、脱原発しかない。

14)内部被曝が問題となるもうひとつの理由は、外部被曝の心配がないアルファ線の影響もでてくることだ。空気中で2~3cmしか飛ばないアルファ線は、線源が地面に落ちていても人体まで届かない。紙一枚に付いても被曝はしない。
 ところが、これが肺に入ると、状況は変わってくる。アルファ線は生体内では0.025mm(細胞1~2個)程度で止まってしまうが、その間にすべてのエネルギーを放出するから、周囲の細胞に与える影響はベータ線やガンマ線より大きい。
p122「外部被曝と内部被曝の違い」

15)実に困ったことである。これ以上、内部被曝を増やさないためには、政府は情報を速やかに公開すること。そして、もともとの原因である原発を安全に廃炉することである。すべて脱原発するしかない。

16)マスクがなければ、タオルやハンカチ、ティッシュペーパーで口と鼻を押さえる。IAEA(国際原子力委員会)によれば、木綿のハンカチやタオルでも、八つ折にすれば80%以上、エィッシュペーパーも3枚重ねれば90%以上が除去できるそうだ。p123「放射性降下物から逃げ遅れたら」

17)目にも見えない無色透明、無味無臭の劇毒物から、老人や子どもが、テッィシュペーパーを口にして逃げまどう図は、まさに地獄絵図でしかない。100%被害を避けるには、脱原発しかない。

18)・・・・”ホルミシス効果説”で、「低線量被曝はむしろ発がんリスクを抑制するというもの。例えば病原体に対するワクチンが、生体に弱い毒素を与えることで免疫力を活性化させるように、低線量被曝は細胞の修復能力を活性化させ、むしろ発がんリスクを抑える方向に働く、とする考え方である。p125「被曝量はどこまでなら安全?」

19)ホルミシスなどという証明不可能なワクチン効果は、希望する人だけ被曝すればいいのであって、希望しない人に被曝を強要することはできない。そのためには、脱原発して、きちんと管理できる「低線量放射線」だけを、ごく限定的に医療機関で扱えばいいのである。

20)原発の部分だけピックアップしてしまったが、この本は、バランスがよく、カラー写真も豊富で、よくできたサバイバルBOOKとなっている。

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