放射線から子どもの命を守る 高田純
「放射線から子どもの命を守る」
高田純 2011/07 幻冬舎ルネッサンス 新書 148p
No.0409★★★★☆
1)ごく個人的に考えれば、私の場合は、まず大丈夫ということになる。
2)住んでいる地域、年齢、活動範囲、これまでの滞在歴から考えても、例えば、がんになることがあったとしても、放射線以外の原因でなる確率のほうが高い。
3)では、この前、原発から20キロの立入禁止の境界線に行ったような蛮勇はどうかというと、これもまた、車に乗った短時間の移動であれば、まずは問題ない、ということになる。
4)私の住まいは80キロ圏にあって、0.1μSv/hの被曝量だが、10キロづつ原発に近づくと、単純に数値が倍加して、30キロ近付く(原発から50キロ)と、0.5μSv/hになる。このあたりが私の日常的活動範囲で、農作物なども頻繁にもらって食べる。
5)もっとも、私の住まいよりさらに遠ざかって160キロ圏においても、牛の飼育用藁の汚染が確認されているので、単純に同心円状での決めつけはできない。
6)今後の多くの調査を待たなければならないが、よほどのホットスポットが発見されないかぎり、まずは日常的に生活していても問題はなさそうだ。
7)ただし、これは、まもなく還暦を迎えようとしている、細胞分裂がほとんど止まってしまったような、私の肉体の場合。
8)私の周囲には、子どもが多く、これから生まれようとしている命も、いくつもある。じいさんは、これらの命の成長に目を見張り、未来の命を守らなくてはならない。
9)子ども、乳幼児、胎児、妊婦さん。いろいろなケースをシュミレーションするが、ごくごく個人的には、現在のままで、なんとかやり過ごすことはできるのではないか、と、本書を読む限りは安心する。
10)この手の本は何冊か読んできたが、難しいところは何回読んでもあまり頭には入らない。理解しようとさえしていないようだ。逆に、気になるところは、本をとっかえひっかえ、何回も確認する。
11)複数のソースを見比べた限りでも、まぁまずまず、個人的にはOKだろう、と判断するに至った。
12)ただし、南相馬市の23キロ圏にいた私の身内一家などの、今後の生活はどうなるのか、今後、細かく見詰めていたい。小学生と、2歳の子どもがいる。その後も、夏休みは関東圏に避難していたとしても、また県内に戻ってくる。今後どうなるのか、注意深くみている必要がある。
13)妊婦さんも、なぜか、このタイミングで、私の周囲では増えている。個人的には大変おめでたいことが続くので、うれしいのだが、この新しい命たちが、どこまでもすくすく伸びていってもらいたいと思う。
14)もらった野菜やくだもの等を、私が食べるのは問題ないとしても、妊婦さんや乳幼児たちに食べさせるのは、どうなのだろう。子どもたちの成長に充分足りる栄養が行き渡るのだろうか、などと、心配する。
15)取り越し苦労になっても困るが、とにかく、当面は要注意。こまかく敏感に情報を集め、何処までがどうなのか、をキチンと理解し続ける必要を感じる。
16)そういった意味においても、この本は、難しすぎず、ごまかしもなさそうで、信頼できる一冊だった。現在までの自分の理解を、後押ししてくれるような一冊だった。
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