「太陽電池」のキホン 新エネルギーの切り札となる太陽光発電のしくみ イチバンやさしい理工系 佐藤勝昭
「太陽電池」のキホン 新エネルギーの切り札となる太陽光発電のしくみ イチバンやさしい理工系
佐藤勝昭 2011/04 フレックスコミックス 単行本 190p
Vol.3 No.0426★★★☆☆
1)技術書だから、あれこれもう頭には入らない。実際に導入した場合、どうなのか、だけがこのところ、気になる。
2)この人、実際に自分で太陽光発電を導入している。
3)筆者は、1996年エコ住宅を建てました。それが2010年までの14年間に累計で約50Mwhもの電力を発電し、日常的に使いながら、累計14Mwhの余剰電力を系統的に供給できました。p186「エコ住宅15年を振りかえって」
4)1996年といえば、我が家でも改築した年だった。あの時、我が家も検討したのだが、導入するまでの熱意がなかった。収支計算すると、合わない、というのが決定的な理由だったが、当時導入した人たちは、収支計算以上の意味を、太陽光発電にすでにみていたのだった。
5)さて、50Mwhとは、どのくらいになるのか。Mw(メガワット)は1000Kwだとすると、50Mwh=50000kwh。14Mwh=14000kwh。1kwh=24円だとすると、120万円の電力をつくり、そのうちの、33万6000円分を電力会社に売ったということになる。
6)これが、一年間の商いではなく、14年間の商いだから、決して、目を見張るようなメリットのある「商売」ではない。
7)これが売電42円/1kwh。買電24円/1kwh、だとすると、(50Mwhー14Mwh) × 24円 + 14Mwh × 42円 = 864000円+588000円=1452000円 ということになる。
8)初期投資でどのくらい投下したかは分からないが、多分300万ー100万(補助金)で、最低でも200万の投資はくだらないと思う。
9)14年間で200万のうち約150万を回収し、性能が低下したとしても、まだ中古の太陽パネルが屋根に乗っているとすれば、まぁまぁ、自己満足のできる範囲ではあろうか。
10)(50Mwhー14Mwh) ÷ 14年 =約2600kwh/年 となり、月220kwh。 平均家族が300kwh/月の消費電力だとすると、年間80kwh × 12月で約1000kwh= 1Mwh/年の「買電」をした、ということになる。つまり14年間で結局34万円ほどの電気料金を払ってもいるのだ。
11)メリットのある投資ではないが、脱原発の基本的な行動として、自らマイホームの屋根に太陽光発電システムを設置する、ということは、即効力のあるものではないが、納得のできる示威行動にはなるだろう。
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