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2011/08/18

静寂の瞬間 ラマナ・マハルシとともに 山尾三省訳

【送料無料】静寂の瞬間(とき)
「静寂の瞬間」 ラマナ・マハルシとともに
バ-ラティ・ミルチャンダニ/山尾三省 2007/07 ナチュラルスピリット・パブリッシング80 単行本 108p
No.0406★★★★☆

1)3.11以降、書店は壊滅し、図書館も壊滅した。読書ブログとしての当ブログも再起するまで数カ月の時間を要した。

2)今だに復興しない図書館もあり、近隣の書店は何店も閉鎖に追い込まれた。

3)被災地の状況は、急に好転することもなく、原発事故による国民全体の被災状況は、時間とともに、極めて深刻であることがわかってきた。

4)その中で、当ブログがすこしづつ復活してきたのは、図書館や書店の復活と期をおなじくしていた。

5)3.11以後、まず読みたいと思ったのは、ゲーリー・スナイダーだった。そして山尾三省に移った。

6)震災直後に、震災の写真集など見る気になれなかった。原発事故直後には、原発のことなど考えたくもなかった。考えることができなかった。

7)三省の本は40冊ほどある。手元の本と合わせ、いつか読み直そうと思っていた三省を一気読みした。それは、何かのバランスをとるようなものでもあったし、図書館ネットワークの復興を確かめる手段でもあった。

8)近隣の図書館にない本は、県外からやってくる。国会図書館からやってきた本もあった。そしてほとんどを読み終えたのだが、最後まで残ってしまっていたのが、この「静寂の瞬間(とき)」である。今回、この本は、北の大地からやってきた。

9)私自身は、7月18日の、なでしこジャパンのワールドカップ優勝に勇気づけられて、どれ、震災を直視しようか、と思い始めた。そこから震災本を読み始め、原発本や、放射線本を読み始めた。

10)今や、その関連の50冊程度をめくってきたことになる。その流れにおいて、以前に予約していた、このラマナ・マハリシ本がやってきたということは、自分が3.11以後、どのような変遷をたどっているのか、ということを確認するよい指標となっている。

11)もっとも、この本は写真集であり、翻訳に引用されているマハリシの言葉は、三省訳「ラマナ・マハリシの教え 私は誰か」から部分的に抜粋され、写真のキャプションのように使われており、純粋な意味で、三省本とは言えない。もちろん、生前の三省が、このように使われることを知っていたわけでもなく、この本がでたことも知ってはいない。

12)さりながら、一冊の本として見た場合、この本はなかなか素敵な本である。ナチュラルスピリットという、多少傾向性のある出版社からでているので、妙な味付けを感じないわけではないが、この写真集において、ますますラマナ・マハリシがより身近に感じられるようになったのは事実である。

13)ラマナ・マハルシ、と本書は記しているが、私はマハリシのほうがわかりやすい。

14)それにしても、実にうつくしい人だ。

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