しあわせ節電 鈴木孝夫
「しあわせ節電」
鈴木孝夫 2011/06 文藝春秋 単行本 125p
No.0405★★★★☆
1)私のモットーの一つに「地球は私のものだ。私は地救人だ」という考えがあります。地救とは文字通り「地球を救う」という意味です。
これまでの私の節約・節電生活はすべてこの「地球を救う」ためのものだったのです。p89「地救原理で生きる」
2)著者1926年(大正15年)生まれ。だからすでに85歳の御高齢である。
3)おっしゃることは、まったくご尤もなことばかり。まさにその通りございます。
4)「地球人」をタイトルに掲げている当ブログとしては、なるほど「地<救>人」という考え方を大いに取り入れなければならない。そして、実践が必要だな。
5)ご存じの方も多いでしょうが、太陽光発電をしていると電力会社に売電することができます。売電の価格は、大まかにいうと1キロワットが毎時42円程度です。ある新聞の報道では10年ほどで元手を回収できるとありました。ですからわが家では、最初に設置したパネルはすでに回収できていることになります。
お金の点も重要でしたが、一番良かったと思うことは、家族の節電意識でした。パネルを設置すると部屋の中に、現在発電中の電力を表示するモニターが置かれます。これが、おもしろい。自分の家が今、何ワット発電し、何ワット買っているか一目瞭然になるのです。p95「今すぐできる節電・節約 孫が率先して節電をする」
6)10年も前から売電制度ってあったのだっけ。42円なり、48円なりの価格で売電できるようになったのは、この数年のような気がしていたのだが。もし私の記憶が正しければ、おことばながら、著者の最初の太陽光パネルは元手の回収はできていないのではないでしょうか。
7)しかし、著者のいう「地救人」ライフスタイルは、もちろん、そこのところにはポイントはない。お金をかけるところにはかける。かけなくてもいいところにはかけない、ということだ。ましてや、原発で夜も明るくオレンジに光る日本列島とは何事か、ということになる。
8)私がこの本に書いたようなことを長続きさせるためには、絶対に無理をしてはいけません。私が家電を拾ってきて直すのも、自動車をブレーキをなるべく使わずに動かすのも、それが楽しいからやっているので、続けられもするのです。p123「今こそ日本が世界文明の先頭に立つチャンス ルネサンス的万能人の提言」
9)この本、3.11後に全文書き下ろされて、6月にでた本でありながら、天地人の「天」である地震・津波についてはほとんど触れていない。そして「地」である原発や放射線については、あまり深く突っ込んでいない。この本の主テーマは「人」である精神性についてである。
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