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2011/08/30

間違いだらけのエコ生活  「地球にやさしい」は本当か? 武田邦彦

【送料無料】間違いだらけのエコ生活
「間違いだらけのエコ生活」 「地球にやさしい」は本当か?
武田邦彦 2008/09 主婦と生活社 単行本 223p
Vol.3 No.0432★★☆☆☆

1)この人の本は、ちらちらと視覚に入るが、まったく無視してきた。テレビでも、ちらっとニヤけた顔が映る時があるが、まともな意見として聞いたことはない。

2)この本は二年前に出た本なので、今回の3.11については何の織り込みもない。ところが、3.11以降の彼の本のタイトルを見ると、なぜか意趣変えしたのかな、とさえ思えるような本も数冊あるようだ。ひょっとすると、私がいままで誤解していたかな、とさえ思った。

3)彼の著名な本『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』などに関しては、どうやら『“環境問題のウソ”のウソ』(山本弘)などという本さえ存在するようだから、私ごときが、ひとつひとつ違和感を感じたところをピックアップするほどでもないだろう。

4)とにかく、こんな人もいるんだなぁ。

5)プリウスの重量は約1.5トンですが、同じトヨタのビッツは約1トンです。だから「道路を傷める」という意味ではプリウスはビッツの1.5倍も環境に悪いということになります。p79「エコカーなんて、そもそも世の中に存在しない!」

6)主婦と生活社から出ている本だから、若い女性に分かりやすい表現をした(?)なんてことでもないだろうが、なんだかなぁ。これじゃぁ、分かりやす過ぎる。

7)10年以上、ビッツの姉妹車のベーシックカーに乗っていた。エコ意識も勿論あったが、道路の痛みを感じるのなら、走らなければいいのだし、移動が必要なら、原付バイクか自転車にするか、徒歩にすればいいのだ。それでもだめなら、部屋に籠っているか、死んでしまえばいい。

8)たった一台のプリウスが道路に損傷を与える量など、計測さえできないだろう。それを言うなら、トラックの台数を減らすために物流を考えるとか、別な統計と並列しないとフェアではない。

9)本当にエコ生活といえる田舎暮らしとは、どんな生活でしょうか。
 それは実際の暮らし方でいえば、「食糧は自給自足で、電気は自家発電、水は井戸から汲み、トイレは汲み取り式、火は薪でおこし、車には絶対乗らない!」という暮らしです。
 昔の日本の生活を戻す、ということですね。
 でも、みなさんはそんな生活を送ることができますか。私はきっと無理です。
p90「本当のエコ生活は、質素で正直な生活」

10)この人の言うこともまた珍妙だ。できないことを勝手にゴールにして、どうだ、到達できないだろう、と言う。彼のいう「エコ生活」とはなにか。「田舎暮らし」とはなにか。基本的に、彼のいうようなスタイルを送っている人間は、日本には一人もいないだろう。なぜに「車には絶対乗らない!」のが「本当のエコ生活といえる田舎暮らし」なのだろうか。?? 首をかしげるしかない。

11)日本には石油がありませんから、エネルギーの問題はとても深刻です。日本に唯一ある資源は太陽だけですが、太陽エネルギーは代替エネルギーになり得るのでしょうか。p174「日本に残された道は、原子力エネルギーしかない」

12)ご本人はウソを言っているつもりはないのだろうか。これでは本当の馬鹿か、根っからの詐欺師か、どちらかだろう。話の密度としては、軽い雑談のレベルなのだろうが、工学博士の肩書きを振り回し、内閣府原子力安全委員会専門委員(著者紹介)などを歴任したというのだから、読者も国民もすっかり、バカにされ、ダマされている、ということになる。

13)この人とつきあってディベートなどする気もないが、このようなウソを語り続ける人物がいるのだ、ということに注意はしておかなければならない。くわばら、くわばら。

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37)3.11天地人」カテゴリの記事

コメント

「EV(電気自動車)ライフを愉しむ」を読んだ時にも書いておいたけれど、自動車を買うなんてことは、一生の間に何十回もあるわけではありません。何年~何十年に一度しかないので、いいと言われても、買い替えるチャンスはそうそうありません。
ただ、買い替えるチャンスの時には、あれこれ考えて、一番自分にぴったりのものを購入するはずです。
そんな時に、より環境に配慮した車を買おうと思うのは当然のことで、その選択肢にハイブリッドやEVが残ってくれるのは有難い、と思います。

投稿: Bhavesh | 2011/08/31 14:18

「若者の車離れ」に歯止め / 電気自動車がライフスタイルを変える―【私の論評】若者よ、ただのエゴイストにはなるな!!
ブログ名:「Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理」

こんにちは。最近電気自動車が、ライフスタイルを変えるかもしれないとして、脚光を浴びています。確かに、電気自動車を運転するドライバーにとっては、従来の自動車のように燃料としてガソリンなどを用いるわけではないので、排気もせず、音も静かで環境に負荷もかけないので良いと思います。しかし、社会全体にとっては、どうなのかは、わかりません。なぜなら、電気自動車を動かすための電力をどこかで発電し、さらに、送電しなければならないからです。この発電が、現在では火力や、原子力で行われています。これを考えると、電気自動車が環境に負荷をかけないものであるかどうかは、一概にはいえないことが良くわかります。このように、環境問題を考えるには、電気自動車に限らず、他の事柄でも、目の前のことだけ見るのではなく、社会全体ではどうなるのかという考え方、いわゆる統合的思考が必要不可欠です。そういう見方ができずに、目の前のことだけで、エネルギー政策などに口を挟んだりする行為は、無責任どころか、エゴイスティックな行為であるといわざるをえません詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

投稿: yutakarlson | 2011/08/30 09:38

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