原子力村の大罪 小出裕章他
「原子力村の大罪」
小出裕章/西尾幹二・他 2011/09 ベストセラーズ 単行本 255p
Vol.3 No.0476★★★★☆
1)どういう組み合わせで、これら7人の文章が一冊になったか知らないが、タイトルの「原子力村の大罪」というほど、「原子力村」はクローズアップされていない。原子力村を知りたければ、山岡淳一郎「原発と権力 戦後から辿る支配者の系譜」のほうが鬼気迫る。
2)「原発のない世界へ」の小出裕章、「福島原発の真実」の佐藤栄佐久あたりはレギュラー出演としても、南相馬市市長の桜井勝延の「東電からもらったのは被害だけ!」あたりは身につまされる。
3)西尾幹二、恩田勝亘、星亮一、という人たちがどういう人たちなのかよくわからないが、7人の最後に登場する玄侑宗久こそ、いかにも「禅的生活」のような蘊蓄話にでもなるのかな、と思ったがそうではなかった。
4)考えてみれば、玄侑宗久もまた福島人として被災しているのであった。語られていることは、現地における被災者としての叫び声だ。
5)いまひとつ焦点の定まらない本ではあるが、ここにおいて、何事かを叫ばずにはいられない、という腹の中から込みあげてくる、各人の憤怒のエネルギーを感じる一冊である。
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