NHKスペシャル MEGAQUAKE 巨大地震―あなたの大切な人を守り抜くために!<1>
「NHKスペシャル MEGAQUAKE巨大地震」 ―あなたの大切な人を守り抜くために! <1>
NHKスペシャル取材班 (編集), 2010/02 主婦と生活社ライフプラス編集部 単行本: 95p
Vol.3 No.0485★★★★★
1)「3.11後を生きる」ということはどういうことだろう。
2)まずは「3.11」とは何か、が問われる。
3)そしてその後を「生きる」とはどういうことだろう。
4)生きるということは、「人間として生きる」ということに変わりはない。
5)人間として生きてきたとすれば、3.11を境として、その前は生きておらず、その後は生きた、ということではなく、その前は生きていて、その後は死んでしまった、ということであっても、いけない。
6)地球上の上で生きてきた人間として、3.11を体験したということだ。
7)その3.11は、確かに想定しにくいことではあったが、あり得ることであった。今として思えば、多くの「予言」や「予知」、多くの「警告」が発せられ、「警鐘」が鳴らされていたのである。
8)仙台市の郊外。東北大学、今村文彦教授の研究チームは、海岸から4キロ近く離れた水田の地下から、あるはずのない海の砂を発見した。分析の結果、この砂は約1000年前に起きた日本最大級の津波の痕跡で、1000年ごとに繰り返してきていることがわかった。
つまり、いつ次の大津波が来てもおかしくはない。この津波を起こす地震は、本州東方のプレート境界。最大ではマグニチュード9近くのメガクエイクになる可能性もある。p18「地球に刻まれたメガクエイクの傷跡」
9)この本は、NHKスペシャル番組「メガクエイク(巨大地震)」が、昨年2010年に番組を編集して一冊の記録として残していたものである。この地点で、今回の3.11東日本大震災が、きちんと1000年サイクルでやってくるだろうマグニチュード9の巨大地震として予知されている。この本は、警鐘を乱打していた。
10)この今村教授の、内陸部にある海砂の発見こそ、「仙台平野の歴史津波―巨大津波が仙台平野を襲う!」(1995)の飯沼勇義が16年前から具体的に警告しつづけていた根拠の一つの貞観地震(869年)であった。その後の飯沼の所感は、「3・11その日を忘れない。―歴史上の大津波、未来への道しるべ」に緊急的にまとめられている。
11)金森(博雄)氏(カリフォルニア工科大学名誉教授)は「過去の地震を調べることも大切だが、地震は常に想定外に起きるものだと考えて備えるしかない」と語った。驚く宮川ディレクターに、金森氏は続けた。
「過去の地震だけを想定していたのでは、必ず被害は甚大になる。高層ビルや原発、新幹線なども、作らずに済むならそのほうがいいに決まっている。しかし、経済活動のために必要だというのなら、どこまでコストをかけるかは、社会の判断になる。地震に備える技術はすでに発達しているのだから」p27「地震学に半生を捧げた『神様』がたどり着いた結論とは?」
12)まさにこのことを、「原子炉時限爆弾 大地震におびえる日本列島」(2011/08)で、激しいの警告を発していたのが広瀬隆であった。「FUKUSHIMA 福島原発メルトダウン」(2011/05)や「原発破局を阻止せよ!」(2010/08)などにおいて、彼は継続的に警鐘を乱打しつづけている。
13)チェルノブイリ事故も地震で起こったとする船瀬俊介の「原発震災が大都市を襲う 次は首都圏か!?」」(初版2007/09)などという本もある。
14)人間として生きる。とくに3.11を体験したその後に生きる地球人として、巨大地震は常に起こる可能性があるのであるし、その地球の大自然のメカニズムを理解すれば、生きるということは、原発などには頼らないライフスタイルを構築する、ということに他ならない。
15)近い将来発生が懸念されている、南海トラフの東海・東南海、南海地震。それぞれがのマグニチュードは8を超え、3つが同時に発生すると、最悪の場合、2万人以上が犠牲になると想定されるメガクエイクだ。100~150年周期で起きていることが、記録や地質調査などから知られている。p31「期待と失望、そして期待。予知はどこまで進んだのか?」
16)巨大地震→巨大津波→原発メルトダウン。巨大災害の悪連鎖が、多方面から予言されている。
17)人々はどこまで真摯に受け止めることができるだろう。地球の上で、地球人たちは、3.11後をどう生きようとしているのだろうか。
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