災害ストレス 直接被災と報道被害 保坂隆
「災害ストレス 直接被災と報道被害 」
保坂 隆 (著) 2011/6 角川書店 新書: 191p
Vol.3 No.0489★★★★☆
1)3.11を受けて、緊急的に発行された本とは言え、専門家からの、ある意味、教科書的なアドバイスの一冊であり、適切な分析や解説、あるいは一般化であり、なるほど、という以上の踏み込みがない。
2)そう感じるのは、宮地尚子の「震災トラウマと復興ストレス」と比較した場合、ということであり、また、一読者としての私が、まだまだこういう事象に対し、量的に、真正面から向き合えない、という理由によるだろう。
3)「3.11人の巻」を意識して読書を進めるのなら、この本のような傾向性のある本を読み続ける必要はあるのだろうが、私の感性にも限度がある。レベル以上の感情がこみあげてくる場合があるので、質的にはともかく、量的には、耐えることができなくなる。
4)宮地尚子の環状島モデルは分かりやすかった。自分の立ち位置が分かってくる。しかるに、こちらでは、ある意味、乱雑に一般化された事象の乱立で、ひとつひとつの表現や対処法は的確なのだろうとは思えるが、3.11全体をとらえる時の、集合性と固着力に欠けている。
5)ストレスを感じている時、人はどうしても呼吸が浅くなりがちです。吐く力が弱いために、吸う力も弱い呼吸では、体に入る酸素が不足してしまいます。すると、血液をリフレッシュできず、イライラして怒りっぽくなったり、落ち着かなくなったりするのです。
そうしたストレス耐性が低い状態になることを避けるためには、ふだんから背中を真っすぐに正して、深く息を吐き、吸うように心がけることが大切です。
呼吸法のなかでも、特に注目されているのが、丹田呼吸法です。p176「知っておきたいストレス解消法」
6)3.11以前から、体のあちこちに忍び寄る老化は感じているものの、3.11以後は、更にさまざまな不調に襲われた。
7)直後に繰り返し現われた悪夢。あれはなんだったのだろう。直後であってみれば、多くの人々の命が失われたという情報はあっても、実感はなかった。しかし、夢の中で、私は多くの人々(たぶん行ってしまう人々)から、手や足を引っ張られ、体に絡みつかれた。それは今でも月命日などが近付くと、また現われる。
8)低体温症、というのもあった。普段より体温が上がらなかったのは、まだ初春ということもあったのかもしれないし、燃料を節約したせいでもあっただろうが、体温を計測してみると普段より低かった。これは家族にも現われていた現象だ。
9)それと、片づけ時に負った手足のキズが原因だろうと思うが、体全体が重かった。どうかすると鉛のように重かった。アルコールも増えて、ダイエットも途中で放り出してしまったせいもあるだろう。
10)血圧にも大きな変動がある。諦めて計測記録をやめてしまっていたが、最近また始めることができるようになった。
11)丹田呼吸法もいいが、当ブログとしては、ここからいかにmeditation=瞑想にたどりつくかが主テーマである。
12)この本においては、「内海」のもっとも中心については触れられていない。「内海」にほど近い人々にとっても、本当の意味で役にたつかどうかは分からない内容である。しかし「内斜面」や「尾根」、「外斜面」にある人々にとっては役にたつものも多い。
13)しかし、概して言えば、この本は「外斜面」にいる、圧倒的多数の人々に語りかけられた本だと結論づけることができるだろう。どうかすると、外斜面の「水位」を上げ、「外海」へと「風」を吹かせ、「重力」をたかめようとしているようでもある。
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